皮質下出血 ヒシツカシュッケツ

初診に適した診療科目

皮質下出血はどんな病気?

皮質下出血とは脳出血の1つです。 場所は、大脳半球の表面を覆う皮質である大脳皮質のすぐ下で出血してしまう脳出血です。頭頂葉、前頭葉などの皮質下でよく発生します。
症状としては出血する部位によって違ってきますが、痙攣や片麻痺、失語症、半盲などが起こります。

主な症状

皮質下出血によって現れる症状は、出血の部位によって異なります。まず、突然激しい頭痛が現れ、意識の低下が見られる場合もありますが、一時的に頭痛が軽くなる場合もあるので、見過ごされることもあります。
麻痺、片目だけが見えなくなる半盲、ろれつが回らない、重度の場合は失語などに至る場合もあります。軽度から中等度でも油断は禁物です。

主な原因

皮質下出血の原因は、他の脳出血と同様に高血圧あるいは動脈硬化によってもろくなった血管が裂けることが最も多いとされています。
一方、血圧が高くなくても、脳動静脈奇形という脳血管の先天的な異常や、血液自体の異常によって脳出血を起こすこともあります。

主な検査と診断

皮質下出血には、CT検査がもっとも有用な検査方法とされています。発症してから数分以内には、CT検査の画像結果に血腫が広い範囲に白く写り込みます。
そして3時間から6時間ほどか、それより少し多くの時間をかけて血腫が完成し、約1か月ほど後には脳の組織と同じように写り、そのさらに後には脳の組織よりも黒く写ってくるようになります。

主な治療方法

皮質下出血の治療法は薬物療法と外科手術があり、出血場所や出血量、症状の程度によって選択される治療法は異なります。
脳表から深さが1cm以下のものでは手術の適応を考慮して良いとされ、手術方法としては開頭血腫除去術が推奨されます。
高齢者や他に病気を持っている人に対しては、放射線による治療を行うこともあります。
高血圧が原因の場合には薬物により血圧を下げる治療を行います。