qt延長症候群 キューティーエンチョウショウコウグン

初診に適した診療科目

qt延長症候群はどんな病気?

qt延長症候群とは、遺伝的な心臓の機能障害のため、突然脈が乱れるものです。立ちくらみが起きたり、意識を失ったり、最悪突然死に至ることもあります。原因としては、脈の命令を正しく伝えるチャンネルという器官の遺伝子の異常によるものと、心臓に命令をする神経の異常によるものがあります。根本的に治すことはできず、治療には薬の服用、神経の切断、ペースメーカーを埋め込むなとがあります。

主な症状

通常の心臓は収縮と弛緩を繰り返し行われています。これに対してqt延長症候群は収縮した後の回復が遅れるために心筋細胞が過敏になって不整脈を起こしやすくなるものです。これによって動悸、立ちくらみ、失神などの症状がありますが、大抵の場合は短時間で自然と回復します。しかし、場合によっては心室細動につながり死に至ることもあります。

主な原因

qt延長症候群には2つの原因があると考えられています。一つは、心臓に命令する交感神経の異常で、左側の交感神経の働きが右側より強いためにバランスが崩れてしまいます。但し、なぜ交感神経のバランスが崩れるのかはわかっていません。もう一つは心臓の細胞にあるチャンネルの異常です。チャンネルが正常に働かないために命令が正しく伝わらず、脈の乱れが起きやすくなります。

主な検査と診断

qt延長症候群の検査方法は、その病気が先天性のものなので、家族歴等からその症状を分析します。そして、その病気がある可能性があると判断された場合、心電図を用います。ここで、qt時間と呼ばれる時間が延長していたり、t波という波の形がどういったものとなっているのかを確認します。この際、運動をさせたり、薬剤で負荷をかけ、その時間の延長を見る場合があります。

主な治療方法

qt延長症候群の治療法については、発作の予防を目的とした治療が行われ、主に薬物療法では抗不整脈薬を内服します。第一選択となるのは、交感神経興奮が心室頻拍を誘発すると考えられているのでベータ遮断薬を服用します。また運動・興奮などの発作の誘因を避ける為に制限されます。もし、薬物療法で効果が実感出来ない場合は、植え込み型除細動器や交感神経切除術等による治療も行われます。