細菌性赤痢はどんな病気?
細菌性赤痢とは赤痢菌によって引き起こされる感染症のことです。症状としては40度近い高熱が出て腹痛や下痢が続きます。この感染症は、感染症予防に関する法律で保健所に報告義務があり、この患者が発生した場合は速やかに隔離病棟に移動させ強制入院させる必要があります。治療としては抗生剤治療をおこない細菌が除菌されるまでおこないます。
細菌性赤痢の主な症状は?
細菌性赤痢とは、赤痢菌によって引き起こされる急性の下痢症で血便を伴います。赤痢菌に感染した食品や水から感染することが多いのが特徴です。この病気の典型的な症状は、1~3日の潜伏期間ののち全身の倦怠感や悪寒を伴う発熱、水様便が現れます。さらに1~2日間発熱があり、腹痛やしぶり腹、膿粘性の血便を排泄します。日本で多いゾンネ菌によるものは、軽い下痢と少しの発熱で経過することが多いです。
細菌性赤痢の主な原因は?
細菌性赤痢は、この病気の患者・保菌者の糞便・細菌に汚染された手指、食品、水、ハエ、器物を媒介にしてその細菌に感染することで引き起こされます。この病気の原因である病原菌は赤痢菌で、この赤痢菌が経口摂取されて大腸上皮細胞に侵入した後に隣接細胞への侵入を繰り返すことで上皮細胞の壊死・脱落を引き起こし、血便を含む血性下痢といったものが引き起こされるのです。
細菌性赤痢の主な検査と診断方法は?
細菌性赤痢の検査方法は、問診や診察だけでは診断がつかないため便の培養検査が必要になります。二種類ある赤痢は症状が同じなので見た目での判断が難しいのです。検査で便中に赤痢アメーバという原虫が見られればアメーバ赤痢と診断しますが、赤痢菌が見られた場合はこの病気の確定診断になります。迅速検査として、赤痢菌の遺伝子を検出する検査の方法もあります。
細菌性赤痢の主な治療方法は?
細菌性赤痢の治療法としましては、主に化学療法薬の内服と食事療法が挙げられます。薬剤では成人にニューキノロン系の薬、小児にはホスホマイシンの薬となります。これを1週間弱内服します。脱水症状があれば水分と栄養の補給のために点滴を行ないます。治療した後には、再度検査が必要となります。2回の糞便培養を行ったのち両方とも陰性で治ったことになります。
細菌性赤痢の初診に適した診療科目