猩紅熱

初診に適した診療科目

猩紅熱はどんな病気?

猩紅熱は幼児期に多い発疹性伝染病で、発病すると39度以上の急な発熱で始まり、のどの痛みを伴って真っ赤にはれます。そのほかに吐き気、頭痛、腹痛、筋肉痛などの症状もでます。名前の由来である赤く細かい発疹が首、胸などにでて、その後舌にイチゴのような赤いぶつぶつができます。かつては法定伝染病だったのですが、ペニシリンなどの抗生物質で治療できるので、1998年で法定伝染病ではなくなりました。

主な症状

猩紅熱の症状は、風邪やインフルエンザとよく似ています。39度以上の高熱から始まり、のどの痛み、首のリンパ節の腫れ、頭痛などが起こります。発熱後数日の間に小さな発疹が首や脇などに現れ、全身に広がっていきます。さらに数日立つと、舌の上にも赤いざらざらした発疹ができ、イチゴ舌と呼ばれる状態になります。発疹は一週間前後で次第になくなります。

主な原因

猩紅熱の原因は、A群ベータ溶血性連鎖球菌という細菌に感染することよって起こるものです。この溶連菌は、他人の咳などを媒介としてその菌を吸い込むことによって感染します。溶連菌に感染すると、体内で増殖しやがて毒素を作り出します。溶連菌が生み出す毒素の影響を受けて、喉などの炎症を引き起こしたり、発熱を起こさせたりする要因となります。

主な検査と診断

猩紅熱は、多くの場合、臨床症状が出ているかを調べることで診断が可能です。確実な診断を行うための検査方法として、喉から採取した検体の培養検査、血液による抗体検査が挙げられます。また、容体が改善した後であっても、約2週間から3週間後をめどに、尿中に血液の混じりがないかが検査されます。ちなみに、最近の外来検査では、喉の高原の迅速検査が主流となりつつあります。

主な治療方法

猩紅熱の治療法は、抗生剤を内服します。昔は恐れられていた病気でしたが、抗生剤が開発されてからは、治療が容易になりました。原因である溶連菌を退治するために、ペニシリン系の抗菌剤を、決められた期間内服します。正しく内服すれば、合併症を起こす可能性も低くなります。数日間で症状が軽快し、周りへの感染の心配もなくなっていきます。