黄体機能不全
黄体機能不全はどんな病気?
黄体機能不全とは、一種の生理機能の不全です。黄体というのは、簡単に言うと黄体ホルモンを分泌することによって受精した卵子が着床しやすい状態にします。この黄体ホルモンの分泌が少ないことを黄体機能不全と呼びます。黄体機能不全は、月経周期の短縮、黄体期の不正出血や不妊症、習慣流産の原因となります。
治療は、直接黄体を刺激したり女性ホルモンを注入することによって行います。
主な症状
黄体機能不全の症状は黄体の機能が正常に働かなくなることで分泌されるホルモンが少なくなります。子宮内膜が厚くならないので不妊症を引き起こします。基礎体温を測った時に高温期が短かったり、高温期と低温期の二層に分かれなくなります。
妊娠が成立しにくくなったり、不妊の一因になります。経血の量が少ないことや、黄体期中に不正出血が多く見られます。
主な原因
性機能を司っている脳の中枢により調節され、この中枢が性周期に合わせて適切なホルモンを分泌することにより、排卵・ホルモン分泌が正しく行われますが、視床下部、下垂体の機能異常がある場合、黄体機能不全となる可能性があります。他の原因としては十分な量の黄体ホルモンを放出できていない場合や黄体ホルモンは分泌されていたとしても、子宮内膜の感受性が悪いと同様にホルモン不足の状態に陥ります。
主な検査と診断
黄体機能不全の検査方法とは、まず一般的に医師から基礎体温の管理を進められます。毎日朝起きて直ぐに、横になったそのままの状態で専用の体温計で口の中の温度をはかります。それを一ヶ月基礎体温表に記していきますと、最終的にグラフが完成します。そのグラフのデータにより、黄体ホルモンが正常に分泌されているのかを知ることが出来るのです。
また、基礎体温のチェックと合わせて、血液検査で黄体ホルモン(プロゲステロン)の測定を行います。
主な治療方法
黄体機能不全の治療法は妊娠希望か非妊娠希望かにより分かれてきます。妊娠希望者は黄体ホルモン剤等を投与し、十分な黄体期の持続期間を確保したり、排卵誘発剤を投与し、黄体ホルモンの分泌を促したりします。
また非妊娠希望者は、場合によっては経過観察のみもありますし、不正出血や頻発月経への対処として、ホルモン剤で生理周期を整えます。