躁状態 ソウジョウタイ

初診に適した診療科目

躁状態はどんな病気?

躁状態とは気分障害の一つで、気分が著しく高揚している状態です。興奮する、多弁になる、怒りっぽくなるなどの特徴があり、ほとんどの場合患者さん自身は病状の自覚を持たず、自分の人生に悪いことは起こらず成功ばかりといった歪んだ認識や妄想を基に多大なお金を使い込んだり、人間関係を著しく損ねたりなど社会的損失が多いのも特徴です。放置しておくと極端なうつ状態に陥ることもあるため、早めの精神科受診を必要とします。

主な症状

誰でも楽しいことがあれば明るい気分になり、スポーツ観戦などの時には自然と気分が高揚するものです。しかし、躁状態はそのような状況になくても異常に気分の高揚が持続するのが主な症状です。睡眠時間が減少することも多いですが、自覚はなくまた疲れを知りません。性欲や食欲とも亢進します。このことから過度の浪費や性的逸脱に至ることがあり、対人関係上のトラブルが頻発します。

主な原因

躁鬱病(双極性障害)とは躁と鬱を交互に繰り返す状態を言います。躁と鬱は一見、相反するもののように見えますが、実は極めて近い状態にあります。躁状態だけが顕著に見える人も、いずれ鬱状態が出てくる、または鬱になっていても周囲に気付かれていない場合が多いのです。躁はいわゆるハイな状態です。多弁で自信過剰になり、周囲に迷惑をかけることもあります。その原因は神経伝達物質に対する過敏症が考えられます。

主な検査と診断

躁状態の検査方法としては精神科医と話し合ってみることが一番わかりやすい方法です。診断のキットなどを使うよりも精神科医のようなプロの医師が今の精神状況について丁寧に聞き判断することで検査します。その検査自体は精神科医の気配りによってストレスが少なく行うことができます。日によって判断される状況も変わるので気になる場合は数回にわたって検査をしてみることがよいです。

主な治療方法

躁状態の治療法としては、主に精神療法と薬物療法を用いて行います。精神療法は、患者の気持ちや訴えを十分に聞き、できる限り受け入れます。そしてその訴えに対して的確なアドバイスを与え、ニードに応えていきます。薬物療法では主に抗躁剤を使用しますが、場合によっては精神安定剤や気分安定剤なども使用し、患者の高揚した気分を落ち着かせていきます。