コンパートメント症候群

初診に適した診療科目

コンパートメント症候群はどんな病気?

上肢・下肢の筋と血管、そして神経は骨や筋膜、骨格膜に囲まれていますが、この構造をコンパートメントと呼びます。
何らかの原因で、このコンパートメント内の圧力が高まると、コンパートメント内の血管が圧縮されて循環障害と、機能障害が生じます。この症状がコンパートメント症候群です。
急性型と慢性型があり、急性型は神経や筋肉の組織が壊死し重大な障害を引き起こしてしまうことがあります。

主な症状

コンパートメント症候群とは、例えば交通事故やスポーツなどの際に骨折や打撲、脱臼などの外傷が原因でおこるもので、特にそういった怪我はしていなくても、ハードなランニングやジャンプなどといった激しい運動でもひきおこされます。
症状としては強い疼痛があったり、知覚障害や圧痛などで、特に急に強いしびれやうずきなどを感じた場合は注意が必要になります。

主な原因

コンパートメント症候群の原因は、筋肉のグループを包む筋膜内で圧力が高まり、筋肉や神経といった組織が圧迫されることにより起こります。
長時間の運動などで筋膜内の圧力が上がれば、内部の組織を圧迫して痛みを発生させます。
また、外傷などに伴う出血などで筋膜内の組織が圧迫された場合も、同様の病状が表れます。
さらに、サポーターによる組織の圧迫などでも起こりえます。

主な検査と診断

コンパートメント症候群の検査方法は、各コンパートメントの中にカテーテルの針の先に通した圧センサーや血圧計を用いてコンパートメントの内圧を測ります。
さらに、レントゲン検査をおこない、原因となる骨折や脱臼の有無を確認します。
MRI検査では血腫の有無を確認することができます。

主な治療方法

コンパートメント症候群の治療法は、初期段階の症状であれば、アイシングなどの保存療法で対応することが可能です。
ただし、内圧が異常に高い場合には、筋膜切開術により、コンパートメント内の内圧を下げなければなりません。
手術による治療で内圧を下げることにより、コンパートメント内の痛みを和らげることができます。早期治療が重要です。