気管支ぜんそく(気管支喘息) キカンシゼンソク

初診に適した診療科目

気管支ぜんそく(気管支喘息)はどんな病気?

主にアレルギー性の炎症により起こる呼吸器の慢性の病気で、年齢に関係なく小児の7~8%、成人の3~4%に発症します。気道(肺への空気の通り道)が発作的に狭くなり、ゼーゼーしたり、呼吸が苦しくなる病気です。様々な刺激に対して気管が敏感な状態(気道過敏性)で、気道の慢性的な炎症により起こります。対応を誤ると死(窒息死)に至る可能性もありますが、近年の治療の進歩により死亡者数はこの10年間で1/3以下に低下しました。

主な症状

ゼーゼー・ヒューヒュー(喘鳴)・息苦しい(呼吸困難)・咳や痰が、急に特に夜から早朝にかけて多く起こります。原因となるアレルゲン(ホコリやダニなど)の吸入だけでなく、臭い・煙・気温の変化・ストレス・運動・かぜなどが発作の誘因になります。

主な原因

多くの気道の炎症細胞が関連する、慢性の気道炎症の病気の原因と考えられています。気道炎症が悪くなると発作が起こりやすくなりますが、軽症でも、発症したばかりの喘息でも、気道炎症が認められます。また気道炎症を繰り返すと、発作がない時でも元の状態に戻らなくなる変化が起こることがわかっています。またアレルギーの関与しないアスピリン喘息も10%程度に認められます。

主な検査と診断

問診や聴診で喘息が疑われる場合は、呼吸機能検査を行い、気管が狭くなっているかどうかや気管支拡張薬の吸入で改善があるかどうかを調べます。また同じような症状がある他の病気のチェックも重要です。気道炎症を調べる検査(呼気NO測定検査)も最近行われています。

主な治療方法

慢性の気道炎症をコントロールする治療が大切です。吸入ステロイド薬・長時間作用型β刺激薬・ロイコトルエン受容体拮抗薬などを、喘息の重症度により選び使用します。また発作時には気管支拡張薬を適時使用します。アトピー型喘息における抗原や増悪因子の回避も重要な対策です。