レプトスピラ症 レプトスピラショウ

初診に適した診療科目

レプトスピラ症はどんな病気?

レプトスピラ症とは病原性レプトスピラの感染による人獣共通感染症です。このレプトスピラは好気的環境を好み生育し、淡水中や湿った土壌の中で数ヶ月にわたり生存します。ネズミなどの野生動物を主な自然宿主とするだけでなく、ヒトを含むほとんどの哺乳類に感染します。腎臓尿細管などで増殖し、排泄物を経由して汚染された土壌や水から経口、経皮的に感染していきます。

主な症状

レプトスピラ症のうち、重症型の黄疸出血性のもの(ワイル病)は、感染後1週間程度の潜伏期間を経て、発熱、筋肉痛、結膜充血、タンパク尿などの症状が出現します。これが重症化すると、出血性黄疸に発展するため、早期に治療を行わないと致死率が高いです。血清型の異なる秋やみレプトスピラやイヌ型レプトスピラでは、出血性黄疸を伴わない軽症型です。

主な原因

レプトスピラ症は、淡水中や湿った土壌に生育する病原性レプトスピラが原因となる感染症です。ネズミなどの野生動物を介して、ヒトや、牛、豚などの哺乳類に感染します。下水道などの湿った場所や、家畜から感染します。そのほか、排泄物を介して感染が広がるため、洪水などの自然災害の際に集団感染を起こすことがあります。ヒトからヒトに感染することはありません。

主な検査と診断

レプトスピラ症の検査方法は主に3種に分かれます。まず培養検査ですが、これは発熱期の全血をコルトフ培地で1ヶ月間培養し、培養後の培地を暗視野顕微鏡で観察し、スピロヘータ様菌体の有無を観察します。培養検査では血液以外に尿も検査材料になり得ます。もう一つはレプトスピラ抗原を用いての、血清中の抗体の確認です。最後は遺伝子診断で、PCR法を用いて、種々な検査材料からレプトスピラDNAを検出します。

主な治療方法

レプトスピラ症の治療法は、主に抗生物質による治療が行われており、軽度や中度の症状の場合は、ドキシサイクリンを一週間の間服用することがほとんどです。重度の場合では、ペニシリン系やストレプトマイシンの抗生剤による治療が良く使われてきます。しかし、しかし投与した後に、体の細菌が崩壊して毒素が短時間の間で血液中に放出し、発熱や低血圧などのヤーリッシュ・ヘルクスハイマー反応を起こす事があります。