ニューモシスチス肺炎

初診に適した診療科目

ニューモシスチス肺炎はどんな病気?

ニューモシスチス肺炎とは、酵母様真菌ニューモシスチス・イロヴェチが原因で起こる肺炎であり、エイズや化学療法の時など免疫力が低下しているときにかかりやすい肺炎です。健康な人間の体にもこの菌は存在し、日和見感染としているが、エイズなど極端に抵抗力が弱まっている人間には重い症状が出たり致死性があるため、注意が必要である病気です。

主な症状

ニューモシスチス肺炎にかかると、咳が頻繁に出てくるようになるという初期症状が現われます。それに呼吸困難になったり高熱が出ます。病気が進行すると血液内の酸素が少なくなって、頭痛やめまいや吐き気を催しやすくなります。楽に呼吸が出来なくなるので、仕事をする時や日常生活に支障が出てきます。体重が大きく減少したり、疲労がすぐに溜まるようになります。

主な原因

ニューモシスチス肺炎の原因は、ニューモシスチス真菌が肺胞内に感染することによって引き起こされることになります。自己免疫疾患や副腎皮質ステロイドのような治療を受けることなどによって、免疫力が著しく低下した時、肺胞内にニューモシスチスが増殖していきます。その結果、肺胞から酸素を取り込む事が出来ず、低酸素血症を引き起こします。

主な検査と診断

ニューモシスチス肺炎の確定診断となる検査方法に、喀痰、気管支肺放線状駅または染色での菌体の証明、または遺伝子診断などが挙げられます。また、診断的価値の高い検査、および指標として、血液検査によって二酸化炭素濃度の上昇を伴わない低酸素血症やLDH上昇などが認められる場合、胸部CTによって肺胞中心性の肺野濃度上昇がび漫性にみられる場合などがあります。

主な治療方法

ニューモシスチス肺炎の治療法はスルファメトキサゾール・トリメトプリム通称ST合剤と呼ばれる治療薬やペンタミジンの点滴が用いられます。基礎疾患や骨髄・肝腎機能にもよりますが、ST合剤が第一選択薬となる場合が多いです。またST合剤には経口と経静脈の2つの投与口があり、注射薬は大量の水負荷が必要であり、経口からでも体内移行十分に得られる為、経口投与が基本となります。