難聴 ナンチョウ

初診に適した診療科目

難聴はどんな病気?

耳が聞こえにくい状態ですが、原因の半数以上に遺伝子が関わっています。生まれつき聞こえにくい場合もありますが、大人になってから聞こえにくくなることもあるため、注意が必要です。一側性のもの、急に発症するもの(突発性難聴メニエール病など)がありますが、これらの解説は他項にゆずり、ここでは主に両側性で急に進行しないものを述べます。

主な原因

上記の遺伝性に加えて、老人性難聴騒音性難聴が主な原因です。年齢を重ねると高い音から聞こえにくくなります。騒音性難聴は職場などで騒音に慢性的に長時間暴露されることが原因です。
そのほか、先天性でなく40才未満に発症する「若年発症型両側性感音難聴」が挙げられます。これは指定難病とされました。遺伝子検査で確定診断されると、医療費などに補助が受けられます。

主な検査と診断

高い音が聞こえにくいタイプ、低い音が聞こえにくいタイプ、また難聴の程度を純音聴力検査で調べます。また、実際の言葉の聞き取りがどの程度であるかを調べる、語音聴力検査というものもあります。
難聴の原因の半分以上が遺伝子であるため、遺伝子検査はいまや必須とも言えます。臨床遺伝専門医資格を持つ耳鼻科医に相談しましょう。原因によって、難聴がその後悪くなるかどうか、悪くなるとしたらどう悪くなるか、補聴器は必要になるか、そのタイプは、など様々な情報が得られます。
難聴には内耳の奇形を伴うものもあり、この判断にはCTが役に立ちます。

主な治療方法

補聴器や、ひどい場合には人工内耳で聞こえを補うことになります。補聴器はメガネと違って、作ってすぐに快適に利用できるものではありません。音の刺激を十分に受けていなかった脳に補聴器で音を入れるとビックリしてしまうのです。各自に合わせたリハビリで、耳だけでなく脳を音に慣れさせていく作業が必要です。これは補聴器相談医、補聴器適合判定医資格を持つ耳鼻科医に相談することが大切です。