未熟児網膜症
未熟児網膜症はどんな病気?
未熟児(低出生体重児)は、目の奥にあって見たものを写す網膜という場所が十分に成熟しないまま産まれてきます。この網膜にそって網膜の血管が眼の中央部から外側に伸びてくるのですが、この伸びがうまくいかず、目の周辺部の網膜が足らなくなり未熟児網膜症になってしまいます。保育器ではなく高度な設備が整っている新生児治療室ではなる確率が低いです。
主な症状
未熟児網膜症の症状は、網膜の中で起こる変化なので、見た目には分かりません。網膜症を起こした赤ちゃんのうち5%くらいは、病状が急激に進んで網膜が剥離し、失明してしまうことがあります。また、出生体重が1000グラム未満で生存した赤ちゃんの4%は、血管成長の異常が進んで網膜剥離を起こすとされています。未熟児網膜症に対する治療が必要であった場合には、高頻度で近視・弱視・斜視が起こりえます。主な原因
未熟児網膜症の発症する原因となるものは、根本的には網膜血管の未発達にあります。胎内で出産時期までをかけて完全に成長をしていく網膜が、早期出産などにより途中で成長が止まってしまった場合に網膜症を発症します。在胎週数が少なく、出生時の体重が少ないほど起こりやすい病気ですが、酸素投与、交換輸血などをおこなうことも重症化のもととなります。