早産の原因にもなる「妊娠性歯肉炎」とは…

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今回は『早産の原因にもなる「妊娠性歯肉炎」とは‥』をご紹介させて頂きます。

妊娠すると「さまざまな変化」が体に起こる

女性は妊娠すると、エストロゲンやプロゲステロンなどの女性ホルモンが増えることで、少しずつ(あるいは急激に)体の変化が起こります。

ある日をさかいに、暑がりになったり、すぐに息切れをするようになったり、すぐにお腹が空くようになったり、あるいは食べられなかったり、お肌が荒れやすくなったり、血圧が下がったり、など、さまざまです。

妊娠中に起こる「歯や歯ぐき」の異変

体の変化は、口内環境(歯や歯ぐきの状態)にも及びます。妊娠中に、(1)奥歯が痛む感じがある、(2)歯肉が赤い、(3)歯ぐきがぶよぶよしている、(4)歯ぐきに腫れがみられる、(5)口臭が気になる、(6)歯磨きのときに出血がある、など歯肉についての異変やトラブルに気づいたときは、「妊娠性歯肉炎」の疑いがあります。

妊娠性歯肉炎の発生は、妊娠2〜3カ月頃から増加し、8ヶ月頃にピークを迎えるのが特徴です。体に痛みがあらわれないことがあり、気づかない人も多いようです。妊娠が発覚したら、毎日自分の歯や歯ぐきの様子を気にかけるようにしましょう。

異変を見つけたときは、歯や歯ぐきに関することですが、治療薬(抗生物質など)や、麻酔などの治療方法が、はたして妊婦に適しているかを考えて、まずは「産婦人科」の医師に相談しましょう。

「女性ホルモンを好む細菌」が増える

妊婦が歯肉炎にかかりやすい原因の1つには、女性ホルモンの分泌量が多くなったことにより、「女性ホルモンを好む菌が増えた」ことが挙げられます。妊娠による女性ホルモンの増加は、歯肉内でも起こっています。すると、歯周ポケットを中心に「プレボテラ・インテルメディア菌(PI菌)」という特定の歯周病菌が増殖し、活性化します。

プレボテラ・インテルメディア菌の数は、妊娠3カ月頃になると、通常の人の約5倍にも増加します。そのために、わずかなプラーク(歯垢)にも反応して、普段以上に歯肉炎にかかりやすくなるのです。

妊娠すると「唾液」が出にくくなる

また、妊娠中は、女性ホルモンのバランスの変化が頻繁に起こり、唾液の分泌量が減少します。すると、口内が乾燥状態(ドライマウス)になり、唾液による自浄作用、殺菌作用、潤滑作用が大きく損なわれるでしょう。そのため、口のなかがネバネバしやすい、食べ物のかすが残りやすい、といった状況が起こり、歯肉炎の免疫力が低下します。

他にも、「食事の回数が増えて、歯磨きでは落とせない汚れが多くなる」、「つわりで、歯の磨き方が思うようにできなくなる」といったことも考えられます。

歯周病菌の持つ「毒素」が早産の原因にも

歯肉炎は「歯周病の初期段階」といえる病気です。妊婦の歯周病は、母体だけではなく胎児にも影響を及ぼします。

1996年には、早期低体重児出産(妊娠37週未満で、2500g以下の新生児が生まれること)のリスクが、通常よりも約7倍高まるという報告が、アメリカで発表されています。また、歯周病菌の持つ毒素が子宮内に侵入すると、プロスタグランジンE2というホルモンが胎児に影響して、早産の原因を作ることが、研究で確認されています。

妊娠が発覚している女性はもちろん、現在妊活を行なっている女性も「歯周病の検査」の実施をおすすめします。

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