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今回は『プロが行う歯のクリーニング「PMTC」とは?』をご紹介させて頂きます。

歯周病の「低年齢化」が進んでいる

食事のあとに、歯磨きしていても、食べかすなどからプラーク(歯垢)が付着して、それで虫歯や歯周病になることがあります。きちんと磨いていても、どこか磨き残しがあるようです。

日本でも、「プラークコントロール」がだいぶ浸透し、歯の健康を考える人が増えたことで、虫歯は年々減少傾向にあります。ところが、近年、若年層を中心に「歯周病」は急増しています。そして深刻なのは、近年歯周病の低年齢化です。

以前は40代以上に起こる病気とされていましたが、現在では5〜14歳で約40%、15~24歳で約60%もの子どもが歯周病かあるいは関連した症状を抱えています。

歯周病の急増は「食事の欧米化」が大きい

日本人の歯周病増加の原因には、食事の欧米化が大きく影響しているといわれています。柔らかい食べ物ばかりを摂取すると、口内に唾液が出にくくなります。唾液には、口内の「殺菌作用」と「潤滑作用」があり、食べかすをきれいに流してくれる働きがあります。唾液が少ないと、食べかすが口内に残り、それをエサに細菌が増殖して、プラークができやすくなります。

歯周病のもっとも効果的な予防は「歯磨き」です。普段から歯磨きをがんばっていても、完全にできているかどうか不安はあるでしょう。そこで、プロによる歯のクリーニングを試してみてはどうでしょうか。

プロによる「本格的な」歯のクリーニング

PMTCは、プロフェッショナル・メカニカル・ティース・クリーニング(Professional Mechanical Tooth Cleaning)の略で、国家資格を持った歯科衛生士が行う本格的な「歯のクリーニング」です。

PMTCでは「スケーラー」という器具を使って、歯周ポケットを中心に、
(1)自分では落とすことのできない汚れ、
(2)歯垢や歯石
(3)プラークの元となるバイオフィルム(歯の表面についた細菌のかたまり)を専門の技術を使って除去します。

クリーニングなので、ドリルなどで歯を削ることはなく、痛みを伴うことはほとんどありません。普段の歯磨きでは除去できない汚れが取れるため、口のなかが軽くなるような、すっきりした爽快感を味わうことができます。

できれば、3ヶ月に1度がおすすめ

歯科医院の多くは、PMTCで「歯垢染色剤」を使い、磨き残しがどのくらいあるか、毎日のブラッシングが正しくできているか、を確認してくれます。そのうえで、自分の磨きクセなどを指摘しながら、ブラッシング指導を受けるため、今後の歯磨きの参考になるでしょう。

子どもが歯科検診で「歯肉炎」と診断されたときは注意が必要です。歯肉炎は歯周病の初期段階と考えられる病気です。腫れが治まるのを待って、など放置をしたことで歯周病にまで進むケースが多く見られます。

バイオフィルムは、約3ヶ月で再生されると言われています。できれば、3ヶ月に1度など定期的なPMTCをおすすめします。PMTCは、保険診療の範囲内で行うものと、自費診療によってさらに徹底したクリーニングを行うものがあります。詳しくは歯科医院に問い合わせてみましょう。

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