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今回は『白内障と緑内障は、どう違う?』をご紹介させて頂きます。

本記事はこんの眼科(さいたま市浦和区)の今野 泰宏(こんの やすひろ)院長にご監修いただきました。

名前が似ていても「まったく違う」病気

白内障緑内障は、どちらも目の病気です。この2つは、名前がとても似ていますがまったく違う病気です。症状としては、白内障は霧がかかったように物がぼやけて見える病気、緑内障は徐々に見える範囲が欠けていく病気です。

◯内障という似た病名なので、近い病気であるように誤解されがちです。また「わたしは緑内障なのに白内障にもなるんですか?」など、この両方に同時にはかからない、と思っている方もいらっしゃいます。

黒目のレンズが「白く濁る」白内障

白内障は眼の中の水晶体と呼ばれる透明なレンズが白く濁ってしまう病気です。そのため視界が白くぼやけます。水晶体はカメラでいうとレンズにあたります。黒目の中心に瞳孔という光の通り道がありますが、その奥に水晶体はあります。

<近頃まぶしいと感じたら>
水晶体が濁ると外からの光を通しにくくなり、網膜に正しい像を映すことができなくなります。進行すると(1)光がまぶしい、(2)夜や室内で物が見えづらい、(3)物が二重三重に見える、(4)メガネなどで矯正しても視力が出ない、などの自覚症状があらわれます。

<年を取るとなりやすい>
原因の多くは加齢によるものです。実際、白内障患者の約85%以上は65歳以上の高齢者で、80歳以上ではほぼ100%の方に見られます。治療は進行を遅くする点眼薬での治療から始めることがありますが、最大の原因となる加齢は止めることができません。病気には治るものと治らないものがありますが、白内障は手術で視力を回復できます。手術自体は安定しており、短時間で済みます。手術の決断は、あなたが困った時、が今はスタンダードな考え方です。

失明原因の「第1位」は緑内障

緑内障は視神経の障害によって部分的に視機能が低下して、視野が欠けてしまう病気です。紀元前4~5世紀頃に古代ギリシャのヒポクラテスが急性緑内障を「地中海の海の色のように青くなり、やがて失明状態になる」と記述しているところに病名の由来があります。

<自覚症状がないのが怖い>
緑内障が進行すると視野の欠ける範囲は広がり、中心より上もしくは下など一部が見えなくなります。しかし普段は両目で見ているために気づき辛く、自覚症状を感じたときには末期的な状況であることがこの病気の怖さの一つです。日本での失明原因第1位は緑内障です。

<発見のチャンス・ 進行をおさえる治療>
健康診断や眼鏡処方などの発見のチャンスを有効に使いましょう。検査で緑内障が見つかったら、そのステージや眼圧などによって治療計画を立てます。緑内障の治療の目的は視野障害を進行させない事、一度失った視野は元に戻りません。その手段として眼圧を下げていきますが、まずは点眼薬を中心とする薬物治療です。場合によってはレーザーや手術が必要となります。

【この記事の監修・執筆医師】

こんの眼科

今野 泰宏(こんの やすひろ)院長

〒330-0061 
さいたま市浦和区常盤10-7-11

TEL:048-830-0533

<参考>

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