人間の骨は、どれくらいで入れ替わるのか?(骨代謝)

今注目が集まっている医療や健康情報を病院検索ホスピタが厳選して分かりやすくお届け! 今回は『人間の骨は、どれくらいで入れ替わるのか?(骨代謝)』をご紹介させて頂きます。

人間の骨は、何本ある?

人間(成人)の骨は、全部で206本あるといわれ、その1つ1つが全部ちがう形をしています。一番大きい骨は太ももにある「大腿骨(だいたいこつ)」で、二足歩行の体重を支える、足を大きく動かすなどの働きがあり、長さは約40センチです。一番小さい骨は、耳のなかにある耳小骨(じしょうこつ)の「あぶみ骨」で、鼓膜で受けた音を内耳に伝える働きがあり、長さは約3ミリです。

成人と乳児ではもちろん骨の大きさは違いますが、本数も100本以上違います。乳児の骨は、一部分離しているため、約350本もあるそうです。成長するにしたがって、骨と骨がつながり合って206本に落ち着きます。骨の成長は、女性で約15~16年、男性で約18年かかります。そして、成長した骨には、次の3つの特徴が生まれます。

・丈夫
・軽い
・成長する

体重を支えるため「丈夫」であること、活発に動くことができるよう「軽く」あること、そして長いあいだ使いつづけることができるよう「成長する」こと、この3つの条件が成長とともに整います。
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「骨代謝」とはなにか?

骨は、皮膚と同じように「新陳代謝」が行われています。毎日、古い骨が壊されて、新しい骨が誕生しています。これを「骨代謝」といいます。骨代謝では、古くなった骨を溶かしてなくす「破骨細胞」と、新しい骨を生成する「骨芽細胞」がサイクルをくり返し、一定の形を密度を保ちながら、1つ1つの骨を新しい骨に入れ替えています。

私たち体は、1日に約1グラムずつ、新しい骨に作り替えられています。1本の骨が新しい骨に入れ替わるには、約3〜4ヶ月かかります。全身には206本の骨があるわけですから、体のすべての骨が、新しい骨に入れ替わるには、約3年(長い人で約5年)かかるといわれています。
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「骨芽細胞」と「破骨細胞」の仕組み

骨芽細胞は、建物でいうと鉄筋にあたる「コラーゲン」をつくり出し、そこにたんぱく質の一種である「オステオカルシン」を塗ります。カルシウムを付着させるためです。そこに、血液中から運ばれてきた「カルシウム」が付着し、新しい骨ができあがります。

破骨細胞は、血液細胞の一種です。ホルモンの刺激によって破骨細胞に変わります。酸や酵素を放出し、古い骨のカルシウムやコラーゲンを溶かします。溶けたカルシウムは、新しい骨の材料や、血液に取り込まれてカルシウム源になります。
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骨は、昼に壊れ、夜に作られる

骨は夜間眠っているあいだに「骨芽細胞」が進み、昼間は「破骨細胞」が行われます。寝る子は育つ、というのは骨にも言えることです。一方、睡眠障害や不眠症などがあると、生成されるはずの骨に影響があるといわれています。睡眠時間が短い人の骨は弱く折れやすい、という研究結果もあるようです。

そして、若いころは、破骨細胞と骨芽細胞の活動は、ほとんど同じ量が行われているため、骨の強度は保たれています。しかし、高齢期をむかえると、破骨細胞の量が増えてくるため、骨が弱くなったり、もろくなったりします。

特に女性は、閉経をむかえると女性ホルモンが少なくなるため、破骨細胞の抑制がきかなくなり、骨や関節の障害が起こりやすくなります。60〜70歳代の女性に「骨粗しょう症」や「変形性ひざ関節症」が多く発症するのはそのためです。

介護になった原因・第1位は、骨や関節の障害

新陳代謝が活発な成長期は、骨はさかんに生成され、同時に壊されます。骨量はおよそ30歳をピークに、その後はゆるやかに減少します。

厚生労働省が行った国民生活基礎調査によると、高齢者が要介護・要支援状態になった原因の第1位は、骨・関節など「運動器」と呼ばれる組織の障害です。将来、健康な足腰でいるために、30歳を過ぎたら、積極的にカルシウムを摂取する食事と、骨に適度な負荷をかける軽い運動の習慣を身につけるとよいでしょう。

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