見える喜びを一人でも多くの方に 私が数ある診療科の中から眼科を選んだきっかけは、医学生時代のある経験からでした。 白内障の手術を受けられた方が、術後初めて眼帯をはずす時に私が立ち会った時のことです。 眼帯をはずしたとたん「うわぁー、なんてきれいに見えるの!?」と、80歳くらいの女性がまるで少女のようにはしゃいで、「うれしい、ありがとう」と私に抱きついてきたのです。 まるでドラマの1シーンのような、その現実。 そこで私は改めて、見えることの大切さを実感し、そのような喜びを一人でも多くの方に経験していただきたい、その喜びが奪われるのをできる限り防ぎたい、と思ったのです。