診療時間外

医療法人社団 康寿会
堀産婦人科

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病院紹介


■あかちゃんがほしい/男女産み分け
・はやく赤ちゃんがほしい、なかなか赤ちゃんができない(不妊症) の方へ
現在、10組にひと組は不妊症に悩むカップルといわれており、出生児の約80人にひとりは体外受精による妊娠によって授かったいのちです。不妊症は原因が女性にあるもの、男性にあるもの、原因不明なものに大別され、女性側の原因として排卵因子、卵管因子、子宮因子、頚管因子、原因不明があります。また年齢が高くなるにつれて妊娠率は低下していきます。30代のかたは一度チェックをされることをお勧めします。
当院では体外受精など高度生殖医療は行っておりませんが、院長が外来を担当(日曜日)している山王病院リプロダクションセンターと密に連携をとりながら検査、治療を行います。“いますぐにほしいわけではないけど心配”“不妊専門のクリニックはどうも行きにくい”といったかたもお気軽に相談にいらしてください。
[検査は各種保険が適応されます。治療は一部自費診療となります]

レディースチェック -ブライダルチェック
ホルモンセット 生理不順や不妊の原因になるホルモン異常の検査です。生理がいつくるかわからない、不正出血があるなど放置していると不妊の原因にもなります。また生理が順調でも妊娠しにくい場合もあるので、特にこれから妊娠を希望されるかたには検査をおすすめします。生理がはじまって2、3日目にいらしてください。
更年期セット そろそろ更年期?更年期障害は卵巣機能が低下することによって起こります。ご自分のホルモンの状態をきちんと把握して症状がある場合は治療を受けてください。
感染症セット クラミジアや淋病は初期には症状がなく、知らず知らずのうちに重症化して、腹痛や不妊の原因になります。またパートナーにも感染するので今のうちに検査をしておきましょう。
総合感染症セット
項目により金額が変わります
感染症セットに加え肝炎、エイズ(HIV)などご希望の項目の検査を行います。
ブライダルチェック
項目により金額が変わります
ご結婚が決まったら、ご結婚されたら、不妊症の予防や、おなかの赤ちゃんへ感染する病気(流産や胎児奇形の原因になります)のチェックのため、はやめに検査をしておきましょう。
婦人科腫瘍マーカーセット 卵巣がんは初期に発見することが難しいがんのひとつです。診察で異常がみつからなくても、腫瘍マーカーが上昇することがあります。また子宮筋腫と肉腫;筋肉のがんの鑑別にも有効です。

■産婦人科の基礎知識
・子宮筋腫
子宮筋腫はどのような病気ですか?
子宮筋腫は生理痛、過多月経、貧血、不妊症などさまざまな障害の原因となる良性の腫瘍です。超音波検査(経腟法)の普及により以前では見逃されていた子宮筋腫も5mm大までわかるようになりました。内診を行うのみの婦人科検診では異常がないと診断されても、超音波検診により小さな筋腫が見つかり、それが過多月経の原因だったケースも存在します。

治療法は?
子宮筋腫は良性の腫瘍のため経過観察のみでよいことが多く、治療の対象となるものは症状のある場合や不妊症などの原因となるものです。10cmの筋腫があるからといって必ずしも治療対象にはなりません。また大きさや数よりも筋腫のできている場所により小さなものでも手術が必要なこともあります。特に粘膜下筋腫と呼ばれる子宮の内腔に突き出たタイプは、過多月経や不妊の原因となり1cm以下でも手術適応となります。当院では子宮の内腔を直接観察することの出来る、子宮鏡というファイバースコープを用いて小さな筋腫でも確実に診断し、最適の治療法を選択します。
子宮筋腫も子宮内膜症と同じく年齢や治療目的によって治療方法が異なります。治療法には薬物療法、手術療法があり、手術も最近ではお腹を切らない内視鏡下手術(腹腔鏡、子宮鏡)が主となってきているため短期間の入院で済み身体にも負担が少なくなっています。また子宮を栄養する血管をつまらせて子宮筋腫を小さくする、子宮動脈塞栓術(UAE)も考案され良好な結果が得られています。

・子宮内膜症
なぜ内膜症になるのですか?
月経困難症や不妊症の原因となる子宮内膜症。そのおもな原因は月経血が卵管を通って腹腔内へ逆流し、子宮内膜の細胞が卵巣、腹腔内、その他本来あるべきではない場所で生育することにより発症します。
内膜症患者は増えているといわれていますが?
最近、子宮内膜症の患者数が増加しているといわれていますが、その原因として晩婚化や環境ホルモンの関与等が話題になっています。また内膜症という“病気”がひろく知られたことと、内膜症の診断が難しいことがあげられます。内膜症の診断は、たとえばチョコレート嚢種のように卵巣が腫れていたり、重症の場合は内診や超音波検査などである程度診断がつきますが、初期の病変などは診断をつけにくいために(最終的な診断はお腹の中を内視鏡などで直接見るしかないのです!)ドクターサイドも生理痛がひどいかたには「内膜症があるかもしれませんね」としか言えません。そのため鎮痛剤だけの処方で終わることも多く、治療が遅れてしまい重症化しがちです。

治療法は?
治療法は年齢や治療の目的(生理痛の軽減、不妊症の解消等)により薬物療法と手術があります。薬物療法にはGnRH薬(ホルモンを抑える薬)、ピル、漢方薬などがあります。手術(腹腔鏡手術)を選択するとしても施設によって得意分野が違うためいちがいに症例数が多ければ安心というわけではなく、治療の目的にあわせて施設を選択することが大切です。
当院ではひとりひとりにあった最適の治療法を、患者さまの訴えによく耳を傾けながら選択していきます。

・卵巣腫瘍(良性)
卵巣腫瘍はどのような病気ですか?
卵巣腫瘍は身体の奥のほうに出来るため症状がでにくく、たまたま検診で見つかるケースがほとんどです。大きさもまちまちでなかには大人の頭部くらい(さすがにこのくらいになるとお腹が膨れますが)になるものもあります。種類もさまざまで、髪の毛や歯の成分を含むものもあります。

治療法は?
超音波検査で1cm大からわかりますが、治療(手術)が必要になるのはだいたい5cm以上のものです。卵巣腫瘍は良性のものがほとんどですが、なかには卵巣がんと区別がつきにくいものもあります。卵巣は子宮や消化管のように身体の外部につながっておらず、また内容物が液体のため針を刺して吸引をすると腹腔に漏れてしまうため生検(組織の一部をとって検査すること)が行えず診断が難しいことがあります。また5cmを超えてくると茎捻転といって突然の激痛とともに卵巣がねもとからねじれて卵巣を全部摘出せざるを得ない場合もあるため、現在では腹腔鏡下手術の普及により、以前より比較的小さなものも腫瘍の部分だけ摘出して健常な卵巣は極力手を加えないような手術が行われています。

・月経の悩み
生理の量が多い・生理痛がひどい

子宮筋腫や子宮内膜症があるかも知れません。鎮痛剤では根本の治療にはなりません。放置すれば不妊症や貧血の原因にもなります。

生理がこない・生理の間隔が長い・生理の間隔がバラバラ
ダイエットによる無月経、ホルモンの異常、多嚢胞性卵巣症候群などさまざまな原因が考えられ、不妊症の原因にもなります。念のため妊娠検査薬で妊娠の有無を確かめてください。また基礎体温表をつけているかたはご持参ください。

生理の前になると体調が悪い・・・月経前症候群
生理の前になるといらいらしたり、落ち着かなくなる、食欲がなくなる、便秘、下痢になる、乳房がはるなどの症状はありませんか。これらは月経前症候群(PMS: premenstrual syndrome)と呼ばれる疾患で、ひとによっては日常生活に支障を来すこともあります。いままでは疾患ととらえられていなかった比較的新しい概念のため、“しょうがない”とあきらめているかたも多いと思いますがピルや漢方薬の服用により改善することができます。

・膣炎
おりものが多い、外陰部がかゆい。不快な症状はなかなか軽快しないものです。特に妊娠中は早産や破水の原因になります。気がついたら早めに受診しましょう。

細菌性膣炎
さまざまな雑菌によるものです。治療法は腟の中の消毒と抗菌薬の腟内投与です。

カンジタ膣炎
カビの一種、カンジダによるものです。体調の悪いときや抗生物質を内服したときなどにかゆみがでることがあります。

萎縮性膣炎
更年期になり女性ホルモンが少なくなると、腟の粘膜が弱くなり炎症を起こしやすくなります。そのため違和感や出血があることがあります。

性行為感染症
クラミジアや淋病でも、おりものが多くなることがあります。

■性行為感染症
クラミジア
感染しても最初は症状が出ないことが多く、そのために知らない間に重症化して腹痛や不妊症の原因になります。最近著しく増加しています。

淋病
クラミジアと同じく女性はなかなか症状に現れません。おりものがにおったり、骨盤腹膜炎の原因になります。

トリコモナス
おりものの増加やかゆみが主症状です。

ヘルペス
性器ヘルペスは激しい痛みをともないます。持続感染となり再発をします。

尖圭コンジローマ
外陰部や肛門周囲に小さなカリフラワー状のイボをつくります。

その他様々な種類がありますが、大切なことはパートナーも一緒に治療することです。そうしないと片方が治ってもまた感染してしまうため同時におふたりの治療をしていきます。

■婦人がん検診
当院長は細胞診断指導医であり、がん検診の専門医です。
当院では婦人科がん検診、子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がんの検診および乳がん検診を行っています。

子宮頸がん検診
いわゆる一般的な子宮がん検診です。子宮頸部、腟部と呼ばれる子宮の入り口の細胞を綿棒で擦り取り顕微鏡で診断します。

子宮体がん検診
子宮の中、子宮内膜と呼ばれる部分のがん検診です。子宮のなかに細いチューブを挿入して子宮のなかの細胞を採取します。

卵巣がん検診
卵巣はからだの内部、奥の方にあるため初期では症状が出にくくサイレントキラーとよばれています。超音波を用いて検査をおこないます。

乳がん検診
当院では触診と超音波を用いて検査を行います。触診だけでは不十分です。必ず超音波検査を受けるようにしてください。乳房の検査には超音波検査とマンモグラフィー(X線検査)があり、超音波検査は小さな腫瘤を発見するのに適しています。毎年の超音波検査と数年に一度のマンモグラフィー検査をおすすめします。異常が見つかれば連携病院の乳腺外来をご紹介します。

港区在住の方へ
港区在住の女性は無料で検診が受けられます。
子宮がん検診:20歳以上
乳がん検診 :40歳以上
受診票が送付されていない方は、みなと保険所健康推進課健康づくり係(TEL 3445-4928)にお問い合わせください。
※なお港区検診では超音波による診察は含まれておりません。また予約は必要ありません。
また同時にレディースチェックで年に一度総合的に婦人科健康診断をされてはいかがでしょうか。  


閉経は第二の人生のはじまり
世界最長寿国の日本では、閉経とそれにともなう更年期はあらたな人生へのひとつの節目です。閉経は決してネガティブな出来事ではなく進化の一過程ともいわれています。もし女性に一生涯生理があって子供を産みつづけたら…。超高齢の出産は死と隣あわせですし、小学生のおかあさんが80歳なんて...。閉経をむかえることで“生殖”から解放されて子や孫の世話に専念できるようになったために人間は寿命を延ばしたともいわれています。
しかしまた現代の閉経期はからだの変化ばかりではなく、家族をはじめ、周囲の環境の変化の激しい時期にかさなるため、更年期障害は加齢による変化に社会的要因が複雑に組み合わさって起こります。ホルモン剤を服用することにより劇的に改善される”ほてり”や”肩こり”から、ドクターに話をするだけでも軽減する精神的なものまでさまざまな症状となって現れてきます。
最近ではホルモン補充療法もみなおしの時期にきています。当院ではひとりひとりの症状にあわせた漢方薬を中心とした処方に加え、かかりつけ医としてよき相談相手となり、患者さまの新たな人生の幕開けをよりよいものにするお手伝いができたらと思っています。

骨粗鬆症(こつそしょうしょう)
閉経期を過ぎると女性ホルモン(エストロゲン)が低下するため骨量が減少し骨粗鬆症の原因となります。骨粗鬆症患者は1,000万人ともいわれこのために起こる骨折、特に大腿骨頸部骨折は“寝たきり”の大きな原因のひとつとなり社会問題となって久しい状況です。
女性ホルモンの低下は閉経前からはじまります。骨粗鬆症の予防は適切な食生活と適度な運動ですが、40歳を過ぎたら一度骨量の測定をおすすめします。

■ピルと避妊
ピルみなさんはピル(低容量ピル)に対してどのようなイメージをお持ちですか?
ホルモン剤は心配、太るのでは、がんになりやすいから、高そうだから…。日本人のピル服用率(約1%)は他の諸国にくらべてきわめて低く(ヨーロッパ; 30〜50%、アメリカ;15%、アジア;5%)そのため、いまだに望まれない妊娠が減りません。また先進諸国のなかで唯一日本だけ卵巣がんの患者数が増えていることや、国内の子宮内膜症患者数の増加は、ピルの服用率が低いためとも言われています。
ピルには避妊効果の他にもいろいろな効用があり、副作用はみなさんが思っているほど多くありません。適応を守ればとても安全で効果のある薬です。

ピルの効果、副作用
避妊の仕組み
ピルの成分は卵巣から分泌される卵胞ホルモンと黄体ホルモンです。避妊の仕組みはおもに、
<1>排卵を抑える
<2>子宮内膜を妊娠しにくい状態にする
<3>頚管粘液を精子が子宮に入りにくい状態にする
以上の3点の作用で避妊効果をもたらします。正しく服用した場合ほぼ100%の効果があり他の避妊法より確実です。

避妊以外の効果
最近はピルを避妊以外の目的で処方することも多くなりました。おもな症状として、子宮内膜症、生理痛、過多月経、不規則な生理の周期、生理前の諸症状 [月経前症候群(いらいら、便秘、下腹痛、ニキビなど)] などがあげられます。
・ 生理痛、過多月経:<2>の効果で月経の量を減らすため生理痛や月経の量が軽減します。また腹腔内への月経血の逆流が減少するため、子宮内膜症や骨盤内感染症の予防になります。ピルの成分は自分のからだが作っているホルモンなので、鎮痛剤の内服よりからだにやさしい治療です。
・ 腹腔内への月経血の逆流が減少するため子宮内膜症の予防や治療、また骨盤内感染症の予防になります。
・ 不規則な生理の周期:ホルモンの量を規則的に調節するので生理周期が規則的になり、旅行などの予定もたてやすくなります。
・ 生理前の諸症状:ホルモンの値が保たれるので生理の前の不快な症状が抑えられます。

副作用
・ 一番重要な副作用は血栓症(エコノミー症候群など)です。卵胞ホルモンには血液を固まらせる作用があるため血の固まりが出来やすくなります。
・ 悪心、不正出血、乳房の張りなど3割のかたに見られます。しかしそのほとんどは3ヶ月内服を続けるとおさまってきます。

検査・費用
1シート(ひと月)…2,500円
初回のみ初診料6,000円と指導料3,000円。検査は超音波検査と血圧測定をおこないます。同時にがん検診、感染症のチェックをおすすめします。次回からピル代金のみとなります。
郵送による処方も受け付けます(初診は不可)。
※生理痛などの原因で処方する場合、診察は保険診療となります。

■人工妊娠中絶手術
人工妊娠中絶は母体保護法指定医が行う手術です。短時間の手術ですが子宮に傷をつけたり感染の原因になることもあるために熟練を要し注意深い手技と術後の管理が大切です。また妊娠週数によりからだへの負担や、費用、術式もかわってきます。パートナーとよく話し合われたうえでなるべく早めに受診してください。心配なことや不明な点などがございましたら、相談にいらしてください。お電話でも結構です。

術式と費用
妊娠12〜13週(生理の初日から診察時までに経過した週数。初診時に超音波検査で正確な週数を判定します)までは吸引法を併用した掻爬術を行います。安全な麻酔下に行いますので、意識や痛みはありません。
原則として入院の必要はありませんが、妊娠週数や出産経験の有無などにより入院(1泊、半日)が必要な場合があり処置の内容、費用がかわります。
※朝手術をすれば、昼前にはお帰りになれます。


▶︎中絶費用はHPをご覧下さい。
妊娠13〜14週以降は人工的に陣痛を起こして分娩と同じ処置になるため、数日間の入院が必要となり、費用もかかります。早めにご相談ください。