歯周炎 シシュウエン

初診に適した診療科目

歯周炎はどんな病気?

歯周炎は歯周炎細菌の感染と、生体(身体)の防御反応の結果発症します。歯周炎は歯肉炎から進行すると良く言われますが、歯肉炎と歯周炎は全く別の疾患です。歯周炎は歯の根の周りで歯を支えている骨(歯槽骨)が溶けて行く疾患です。末期には歯が抜け落ちます。

主な症状

初期の歯周炎は自覚症状が得られにくいのが特徴です。歯周炎が進行すると歯が動く、歯肉が腫れる、歯肉から膿や出血を認める、嫌な臭いがするなどの症状を自覚します。末期には歯が抜け落ちます。

主な原因

歯周炎細菌の感染と、その細菌に対する生体(身体)の防御反応です。歯周炎細菌はご家族など近しい方からの飛沫感染です。歯周炎細菌に感染しただけで歯周炎に罹患しません。生体(身体)が歯周炎細菌を異物と捉えてしまうと免疫細胞が防御反応を起こし、結果的に歯の根の周りの骨が溶けます。そして末期には歯が抜け落ちます。生体は何をきっかけに歯周炎細菌を異物と捉えてしまうかは解明されていません。ですから20代で歯周炎に罹患するひともいれば、70代・80代のご高齢者でも歯周炎の症状が認められないひとがいます。これは歯周炎の発症は歯周炎細菌が存在するかしないかが問題ではなく、生体が歯周炎細菌を異物と捉えるかどうかの免疫反応の結果発症します。

主な検査と診断

炎症が歯肉に留まっているのか、歯肉の下にある歯槽骨まで波及していないかを調べます。ペリオプローブというメジャーが記入されている細い針の様な器具を歯と歯肉の隙間に挿入して深さを測ります。4㎜以上あると歯周炎です。歯周炎の検査はさらに歯がぐらぐらと動いていないか、動いているならどの程度なのかなども調べます。また、レントゲン写真も歯周炎の診断に有効です。レントゲン写真から歯の根の周りの骨がどの程度溶けているのかや、歯周炎に罹患した歯の形態などを調べて治療に役立ちます。歯周炎は上述の様な症状を認める慢性歯周炎と、家族内発症を認める進行の早い侵襲性歯周炎とに分類されます。さらに歯周炎の症状が軽度なのか、中等度か重度なのかの診断と、罹患の範囲が全体的な広汎型か一部にのみ症状を認める限局型に分類されます。例)広汎型中等度慢性歯周炎

主な治療方法

歯周炎は、薬では治せません。薬は症状を抑えるために使用します。歯周炎の治療は歯周炎治療の歯磨きを身に着けます。歯科衛生士から指導を受けます。1日1回で良いので歯を一本一本懇切丁寧に磨き上げる歯磨きを身に着けます。歯周炎治療の歯磨きが身に付いたら歯の根の周りに付着している歯石を採ります。それでも改善しない場合は歯周炎改善の手術を行います。