歯周病 シシュウビョウ

初診に適した診療科目

歯周病はどんな病気?

歯周病とは①歯肉退縮(歯肉歯槽粘膜の形態異常)②歯肉炎③歯周炎の総称です。

主な症状

①歯肉退縮(歯肉歯槽粘膜の形態異常)
文字通り歯肉が病的に退縮(退く)疾患です。病因は歯磨きの圧が強すぎる、歯肉の厚みが薄い、歯が口唇や頬側に生えている、怪我、過度な噛みしめや喰いしばりや歯ぎしりの習慣、などです。病的ではなくても加齢で歯肉は退きます。加齢での退縮の目安は20年で1㎜です。
歯肉炎
歯肉が炎症を起こしている状態を言います。原因は身体の状態に影響されます。妊娠中や生理中、思春期などホルモンバランスに影響を受けたり、血圧降下剤など薬剤が影響したり、
ただ単に歯磨きをしないか不十分な歯磨きが原因であったりします。
歯周炎
歯の周りの歯ぐき(歯肉)や歯を支える骨(歯槽骨)が破壊される病気です。かつては歯槽膿漏と言われていました。
治療せずに放っておくと歯が揺れかみにくくなり最後には抜け落ちてしまいます。歯周炎は30歳以上の日本人の約8割がかかっていると言われています。

主な原因

歯肉退縮(歯肉歯槽粘膜の形態異常)
病因は歯磨きの圧が強すぎる、歯肉の厚みが薄い、歯が口唇や頬側に生えている、怪我、過度な噛みしめや喰いしばりや歯ぎしりの習慣、などです。
病的ではなくても加齢で歯肉は退きます。加齢での退縮の目安は20年で1㎜です。
歯肉炎
病因は身体の状態に影響されます。妊娠中や生理中、思春期などホルモンバランスに影響を受けたり、血圧降下剤など薬剤が影響したり、
ただ単に歯磨きをしないか不十分な歯磨きが原因であったりします。
歯周炎
歯周炎細菌の感染と、その細菌に対する生体(身体)の防御反応です。歯周炎細菌はご家族など近しい方からの飛沫感染です。歯周炎細菌に感染しただけで歯周炎に罹患しません。
生体(身体)が歯周炎細菌を異物と捉えてしまうと免疫細胞が防御反応を起こし、結果的に歯の根の周りの骨が溶けます。末期には歯が抜け落ちます。

主な検査と診断

歯肉退縮
本来あるべき歯肉の位置からどのくらい退いているか、また周囲や反対側(右左や上下)の同じ歯の歯肉と比べてどのくらい退いているのかを診ます。
歯肉炎、歯周炎
炎症が歯肉に留まっているのか、歯肉の下にある歯槽骨まで波及していないかを調べます。ペリオプローブというメジャーが記入されている細い針の様な器具を歯と歯肉の隙間に挿入して深さを測ります。4㎜以上あると歯周炎、3㎜以内で出血を認める場合が歯肉炎です。歯肉炎はさらに歯磨きが不十分なひとが罹患するプラーク性歯肉炎と、全身のホルモンバランスや内服薬の副作用として発症する非プラーク性歯肉炎に分類されます。
歯周炎の検査はさらに歯がぐらぐらと動いていないか、動いているならどの程度なのかなども調べます。また、レントゲン写真も歯周炎の診断に有効です。
レントゲン写真から歯の根の周りの骨がどの程度溶けているのかや、歯周炎に罹患した歯の形態などを調べて治療に役立ちます。歯周炎は上述の様な症状を認める慢性歯周炎と、家族内発症を認める進行の早い侵襲性歯周炎とに分類されます。さらに歯周炎の症状が軽度なのか、中等度か重度なのかの診断と、罹患の範囲が全体的な広汎型か一部にのみ症状を認める限局型に分類されます。

主な治療方法

歯肉退縮 
歯肉退縮の病因が何であるのかを診断し、その病因を取り除きます。例えば強すぎる歯磨き圧であれば適切な圧に修正して改善するかの経過を診ます。
改善が得られなかったり、歯肉退縮の病因が歯肉の厚みである場合は上顎の内側から歯肉を少し切り取り、退縮した歯肉の位置に移植する手術を用います。
歯肉炎
病因の改善をします。妊娠中や思春期であるなど早急に改善が得られない場合や、歯磨きをしない(歯磨きが上手くない)ことが病因の歯肉炎は歯肉炎を改善する歯磨きの指導を歯科衛生士から受けます。通常は歯磨きの修正で改善します。
歯周炎
歯周炎の治療は歯周炎治療の歯磨きを身に着けます。歯科衛生士から指導を受けます。1日1回で良いので歯を一本一本懇切丁寧に磨き上げる歯磨きを身に着けます。
歯周炎治療の歯磨きが身に付いたら歯の根の周りに付着している歯石を採ります。それでも改善しない場合は歯周炎改善の手術を行います。