心源性ショック シンゲンセイショック

初診に適した診療科目

心源性ショックはどんな病気?

心源性ショックとは急激に心臓の働きが悪化して血圧が低下し、酸素が身体に行き渡らなくなることにより、全身の臓器の働きが低下し放置すると死に繋がる状態のことです。急性心筋梗塞が最も多い原因とです。その他、不整脈や大動脈解離などが原因でショックが起こります。また急性心筋炎、拡張型心筋症、心臓弁膜症でも急性心不全の過程でショックになる場合があります。

主な症状

心源性ショックは呼吸困難に始まり、激しく咳き込み、痰が出ます。発汗、全身に冷や汗がでてきて、手や足先が冷えていきます。また唇や皮膚が変色し紫色になってくるチアノーゼといった症状があらわれ、顔色は白くなっていきます。急速に脈が速くなり、血圧の低下が見られます。悪化してくると全身から力が抜け、反応が鈍くなり、やがて受け答えができない状態になります。

主な原因

心源性ショックとは、心臓が原因で急に循環不全となり、血液が低下する病気です。心源性ショックの大部分を占める原因として心筋梗塞が挙げられます。心筋の40%以上が壊死に陥ると心原性ショックが起こるとされています。他に不整脈、心筋症による心臓のポンプ機能の失調や心不全による心拍出量の低下などもあります。増悪因子として心室中隔穿孔や乳頭筋断裂などがあります。

主な検査と診断

心源性ショックの検査方法では、心臓の肥大、心胸郭比の拡大等をみる心臓胸部X線検査や心電図、心エコー、12誘導心電図等の心臓の検査を行います。また、血清中の物質を調べる血液・生科学検査も合わせて実施されます。評価法としてはフォレスター分類、キリップ分類等が用いられ重症度をみます。心源性ショックは、致死的状態の一刻を争う病気です。なので、診察と同時に早急に検査を実施する必要があります。

主な治療方法

心源性ショックの治療法は低下した血圧を上げるために昇圧薬を投与します。状況に応じて器官内挿管を施して人工呼吸を行い、酸素も十分与えます。症状が重篤な場合、心臓の動きを活性化させる大動脈バルーンパンピングや肺や心臓の動きをサポートする経皮的心肺補助を使います。またペースメーカーなどの挿入も行い、冠動脈の流れを促すことを施します。