医薬品中毒

初診に適した診療科目

医薬品中毒はどんな病気?

医薬品中毒は、急性薬物中毒とも言い、医薬品や洗剤・殺虫剤・農薬などの化学物質の、誤飲や吸引または皮膚からの吸収により起きる中毒症状を指します。家庭内での幼・小児の誤飲によるものが発生原因のトップです。家庭内において、これらの管理方法や使用方法をきちんと守ることが大切となります。医薬品中毒を防ぐには、医薬品や化学製品は使用上の注意をよく読み、小児の手の届かないところに保管することです。

主な症状

医薬品中毒をきたす状態に至ると、摂取した医薬品が臓器の作用によって分解されて体外へと排出されることによって、体内に残存している医薬品の量が減少してしまうために、イライラ感、焦燥感、不安感、手の震えといったご本人にとって非常につらく不快な離脱症状が生じます。更に中毒の程度が進行している場合には、致死量に近い量の摂取となるために最悪のケースでは死を伴います。

主な原因

医薬品中毒の主な原因として挙げられるのは、過剰な量の薬が体内に入ったことによるものです。これは、通常の量の薬を摂取したことによる副作用とは別のものです。すなわち、医師から処方された通りに薬を摂取していないことが医薬品中毒の原因となっているのであり、医師の処方の服用量をしっかり守ってその量の薬をその頻度で飲むことが重要です。

主な検査と診断

医薬品中毒の検査方法として患者自身に対する問診と血液検査、胃カメラによる胃の内部の検査が挙げられます。特にどのような薬剤によって中毒が引き起こされているのかを特定するために血液検査が重要になります。患者の意識がない場合は患者の状態(意識がない、口から泡を吹いている、けいれんしている)等が重要な判断材料になります。意識がない場合は素早い判断が求められます。

主な治療方法

薬物を経口摂取した場合は治療法としてまず、胃の内容物を吐かせる、あるいは生理食塩水を用いた胃洗浄が行われます。医薬品中毒は迅速な対応が求められます。活性炭を服用し、薬物を吸着させる方法もあります。既に血液中に流入している場合は血液透析や血漿交換などによって血液の浄化を行います。また、早期に拮抗薬を投与することで毒薬物の作用を阻害する方法もあります。