外因性アレルギー性肺胞炎はどんな病気?
外因性アレルギー性肺胞炎はカビ・真菌などの有機物や化学物質などの粉塵を繰り返して吸い込んでいるうちにリンパ球が感作して肺の奥にある肺胞に炎症が生じる疾患です。症状は咳や発熱が中心で主に胸部X線写真での所見や血液での抗体検査で抗原を確定します。進行すると呼吸不全になるため、治療と予防では原則として抗原を極力吸い込まない様に環境調整します。ただし重症例ではステロイド剤を処方します。
外因性アレルギー性肺胞炎の主な症状は?
外因性アレルギー性肺胞炎の主な症状は、悪寒・発熱、全身倦怠、咳、息切れ、呼吸困難など、風邪によく似た症状です。しかし、抗原の量により症状の出方が異なり、比較的大量の抗原にさらされて発症した場合は、4~6時間の潜伏期間の後、発熱・咳・呼吸困難を発症します。中等量以下の抗原で発症した場合は、咳を発症し、次いで発熱・呼吸困難が進行します。慢性的に抗原にさらされていた場合は、咳・呼吸困難が慢性化します。
外因性アレルギー性肺胞炎の主な原因は?
外因性アレルギー性肺胞炎の原因は、吸入するものの種類や発病する環境により4つに分類されます。1つ目は、日本で最も多く見られる原因で、高温多湿な梅雨時期に家屋内で増殖するトリコスポロンです。2つ目は、酪農家に多く見られる家畜用の飼料に生えたカビです。3つ目は、鳩やインコを飼育している人に見られる鳥のフンです。4つ目は加湿器や空調のフィルターに付いたカビです。
外因性アレルギー性肺胞炎の主な検査と診断方法は?
外因性アレルギー性肺胞炎の検査方法は、胸部X線検査、胸部CT検査、肺機能検査、気管支肺胞洗浄、血清診断などを総合して行われます。胸部X線検査により外因性アレルギー性肺胞炎かどうかを画像検査しますが、それ以外にCTスキャンにより、病変の広がりなどを把握します。肺機能検査により低酸素血症などを併発していないかの検査及び、血清診断によりアレルゲンに対する抗体の確認も行います。
外因性アレルギー性肺胞炎の主な治療方法は?
外因性アレルギー性肺胞炎の治療法は、抗原を吸い込まないこと、薬物療法などがあります。家庭環境の影響で、外因性アレルギー性肺胞炎になってしまった場合は、風通しを良くしたり、室内の掃除、消毒などで対応すると良いです。薬物療法の場合は、ステロイド薬が効果的ですが、使いやすいと副作用があるので注意が必要といえます。基本的には様子を見ながら対応していったほうが良いです。
外因性アレルギー性肺胞炎の初診に適した診療科目