産褥子癇 サンジョクシカン

初診に適した診療科目

産褥子癇はどんな病気?

子癇には、妊娠子癇・分娩子癇・産褥子癇があり、痙攣などの発作がどの段階で起こるかで呼び名が変わります。産褥子癇は、出産後6~8週間の間に起こるとされています。原因は妊娠中毒症や高血圧によるもので、まれに妊娠中毒症の症状がない人でも、いきみにより血圧が急激にに上がり痙攣などの発作を起こします。発作が静まったら、念の為に脳に異常がないか調べ全身に問題がなければ、退院も出来ます。

主な症状

産褥子癇には、出産後、血圧が上がり、まるでてんかんのような発作を起こし、全身痙攣や、発作時にそのまま転倒して失神したりという症状があります。転倒時に失神していると、無意識に舌を噛み切ってしまうこともあります。産褥子癇時の身体はところどころが浮腫み、尿にはタンパクが多く出ます。発作が起きる前には、頭痛や腹痛を起こします。

主な原因

出産産褥期に起こる産褥子癇の大きな原因は、妊娠中にお母さんが浮腫や蛋白尿などの不調を抱える、妊娠中毒症になったことです。そのせいで高血圧と腎臓の障害が重症化して、分娩の際に脳の血管が攣縮してしまうことが産褥子癇が起こる原因だと言われています。また、お母さんの免疫機能低下がある場合も、産褥子癇を引き起こす原因になると言われています。

主な検査と診断

産褥子癇の検査方法は、脳波検査、CT、MRIなどを用いるのが一般的です。妊娠中に同様の痙攣発作を起こす疾患である、てんかん発作、脳腫瘍、脳炎、脳血管障害、代謝障害と鑑別診断を行うために、脳波検査、CTスキャン、MRI検査を適宜行います。産褥子癇発作の場合は、後頭部から頭頂部にかけて病変を見つめることが出来ますが、脳幹及び小脳に異常を認めることは稀です。

主な治療方法

けいれんの応急処置として軌道の確保とマウスピースなどを用いたバイトブロックを行います。また、産褥子癇の原因となる妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)の早期発見と予防が必要です。外部からの光、音、振動が刺激となって誘発されることがあるため、暗く静かな場所で安静にします。薬物治療法として鎮痛薬、降圧薬、利尿薬、強心薬を使用することもあります。食生活においても減塩食を心がけます。