バセドウ病(甲状腺機能亢進症)はどんな病気?
甲状腺ホルモンが増加する甲状腺機能亢進症の代表的な病気です。特に20~30歳代の女性に多い病気。
主な症状
発汗、食欲亢進、暑がり、体重減少、眼球突出、皮膚掻痒感、動悸、体動時息切れ、ふるえ、多動、下痢、不眠無月経など。また、落ち着きがなくなったり、イライラしやすくなるなどといった精神症状がみられることもあります。
主な原因
甲状腺にあるTSH受容体に甲状腺刺激ホルモンが結合し、甲状腺が刺激され、ホルモン産生がされますが、パセドウ病では、この受容体に強く結合する自己抗体がつくられてしまうため、過剰に甲状腺が刺激され、ホルモンが増加します。自己抗体がつくられる原因は、不明ですが、遺伝的、体質的要因なもの、ストレスなどの環境的なものが関与しているといわれています。
主な検査と診断
採血、甲状腺エコー、放射線同位元素99mTc摂取率 通常は採血、甲状腺エコーのみで評価可能です。ただし、後述する無痛性甲状腺炎とどうしても区別がつかない時は、99mTc摂取率の検査をします。
主な治療方法
抗甲状腺薬の開始後、1~2ヵ月後で症状は改善されますが、甲状腺機能が正常になるまでは激しい運動は、避け、規則正しい生活を行うなど、できるだけからだに負担をかけないようにすることが必要です。