頸部筋腫 ケイブキンシュ

頸部筋腫はどんな病気?

子宮の上部の3分の2の部分を子宮体部といい、その下の3分の1にあたる部分である円柱型の場所を子宮頸部といいます。この子宮頸部に出来る筋腫を頸部筋腫といいます。頸部筋腫は珍しく小さな筋腫は、治療せず経過観察をします。それ以外で医師が必要と判断したものに関しては、筋腫核出術または子宮摘出手術を行ない筋腫を切除していきます。

主な症状

頸部筋腫の主な症状は子宮の下部という箇所に生じることによる膣からの出血です。出血の頻度や量は不規則で、時には大量の出血を伴います。大量の出血が生じると失われる血液の量が多くなるため、疲労感や脱力感を伴う貧血状態を呈します。また筋腫に感染が生じると出血のほかに痛みや分泌物が見られ、腹部にしこりが生じたり、圧迫を感じることがあります。

主な原因

子宮頸部筋腫の原因は現在の医学ではよくわかっていません。現時点で分かっていることは初経前の若い女子にはほとんど症例が起こることがなく閉経後には次第に小さくなるという点です。このことから月経と子宮頸部筋腫との間に何らかの因果関係があるのではないかと言われています。また月経と深い関係にある女性ホルモンも症状を引き起こす要因のひとつと言われています。

主な検査と診断

頸部筋腫の検査方法は、膣から超音波装置を挿入しながら、子宮内の画像を写します。この検査は経膣超音波検査といい、尿の流れがさえぎられてないかどうかや、別の筋腫の有無を調べる際にも実施します。血液検査を行って貧血がないかどうかを調べます。子宮頸癌が無いことを確認します。ニコロー検査などの検査(子宮頸部筋腫)なども行います。

主な治療方法

頸部筋腫の治療法は、患部の筋腫が小さく症状が軽い場合には、原則として治療の必要はありません。症状が既にでている場合は、筋腫摘出術という手術を行って切除することになります。筋腫のみの切除であれば、将来の妊娠や出産も可能です。ただし、筋腫が大きくなると、子宮全体を切除しなければならないこともあります。どちらの手術も腹部を広く切開して行うこともあります。