脈絡膜血管腫 ミャクラクマクケッカンシュ

脈絡膜血管腫はどんな病気?

脈絡膜血管腫とは、脈絡膜に発生する良性腫瘍のことです。脈絡膜だけに腫瘍が発生する独立型と、顔や脳にも血管腫が発生するスタージ・ウェーバー症候群に合併したびまん型があります。小さなものは治療を行わず、様子を見るだけのこともあります。視力障害がある場合はレーザー治療を、網膜剥離や緑内障がある場合は手術が行われることもあります。

主な症状

脈絡膜血管腫では、腫瘍ができた場所に網膜剥離がおきると、視野が欠ける視野欠損や視力低下といった自覚症状があらわれます。また、腫瘍ができた場所や大きさにより、飛蚊症がおきることもあります。転移性の腫瘍の場合、一番感度のよい黄斑部付近に腫瘍が生じるため、網膜剥離を伴いものが歪んで見えたり、視力の低下といった症状があらわれます。

主な原因

脈絡膜血管腫が発症については実は現在の医学の世界では分かっておらず、原因不明となっています。体中のあちこちに悪性腫瘍が出来る病気は数多く存在し、その中でも発症した原因が分かっていない病気は多いですが良性の腫瘍が出来る脈絡膜血管腫の原因は更に探るのが困難なのが現状です。ただ、研究を重ねている医療機関もあるので近い将来に明らかになるかもしれません。

主な検査と診断

脈絡膜血管腫の主要な検査方法としては、眼底検査による腫瘍の確認があります。この脈絡膜腫瘍が悪性の場合は黒褐色の病変が確認できるために、蛍光の眼底造影検査を用いたり、MRI検査や放射性の医学検査などを活用して詳しく検査します。そして、転移性の場合は、この病変の診断前に他のがんの所見があるケースが多い為に、この診察内容も検査に用いられます。

主な治療方法

脈絡膜血管腫の基本的な治療法は、従来の眼球を摘出するものではなく、レーザーによる治療が行われています。このレーザー光線を活用した手術では、レーザーで腫瘍の血管を固めてしまいます。この凝固作用により網膜の剥離した状態は改善され、視力が回復するという治療法になっているのです。又、このレーザーの治療法に加え、放射線を用いての治療を行うこともあります。