大静脈解離 ダイジョウミャクカイリ

初診に適した診療科目

大静脈解離はどんな病気?

大静脈解離とは、大動脈壁に亀裂が入り内膜と外膜に分離される病気のことを指します。循環器の救急疾患で前触れなく突然発症します。胸や背中に激痛が走り、動脈壁の分離により手足の血流が悪くなり痛みが現れることもあります。心臓の周囲で発症した場合、死亡の危険があるため緊急手術を行ないます。その他の部位で発症した場合、血圧を下げる内科的治療で対処できる場合もあります。

主な症状

大静脈解離の主な症状は、胸部や背部にバットで殴られたような、強烈な痛みがあることです。強烈な痛みは96%の患者にみられます。解離が進展することにより、伊丹は下方へ移ります。心不全症状を起こすこともあり、初発症状が突然死であるという場合もあります。また、解離によって血圧が上昇したり、低下が起こることもあり、胸水に貯留が起こる場合もあります。

主な原因

大静脈解離は、大動脈の壁が内外に裂けて発症します。大動脈の内側の膜に亀裂が発生することによって内膜裂孔ができ、内膜と外膜の空間に血液が進入した結果偽腔となり元々の大動脈腔と偽腔の2腔構造となります。原因としては高血圧が関与しており、また結合織疾患や炎症性血管炎、上行大動脈拡大、自己免疫疾患、妊婦等において発症し易くなります。

主な検査と診断

大静脈解離の基本的な検査方法は、急性の大動脈解離の可能性もある為に、心エコーとCT検査を行うことが一般的になっています。そして、この大動脈に解離の場合は、心エコー図によって大動脈の弁の閉鎖の状態を確認したり、動脈の解離の位置的な関係を診察したりなど、この疾患の度合いを把握することができるのです。又、心電図によって、動脈の圧迫により心筋の虚血を確認する事もできます。

主な治療方法

大静脈解離では、タイプ別で治療法が違います。急性A型の場合は、心停止を防ぐために緊急の手術を行い、これを大動脈置換手術と言います。解離したところを一部取り替えるのです。また、急性B型では、大動脈が強く拡張していなければ、一般的には手術は不要で、降圧剤の点滴や内服で大丈夫です。慢性型の場合は、瘤化した部分を人工血管に置き換える手術をしたあと、血流障害が起こらないようにしっかりと検討します。