夜尿症 ヤニョウショウ

初診に適した診療科目

夜尿症はどんな病気?

子供は2~3歳のころに尿意の自覚ができるようになり、4歳頃になると夜中でも排尿のコントロールが可能になります。夜尿症(おねしょ)とは、5才以上の小児の就寝中の間欠的(一定の時間を置いて起こったり、やんだりするさま)尿失禁をすることや、1ヶ月に1回以上の夜尿が3ヶ月以上続くものをいいます。

主な症状

夜尿症 (おねしょ)には、日中の尿失禁(お漏らし)を伴う夜尿症の「非単一型(25%)」と、日中の尿失禁(お漏らし)を伴わない「単一型(75%)」との2種類があり、いずれも治療で改善することが期待できます。子供の場合は6才以降でもこの様な症状が見られる場合に治療の対象と考えてられています。 治療対象の年齢の割合は、幼稚園児:15%、小学校1年:10%、3年:8%、5~6年:5% と言われています。

主な原因

夜尿症の主な原因として考えられるのは、1.睡眠中の抗利尿ホルモンが不足している。(夜間の尿量が多い)2.膀胱容量が少ない(過活動も入る)3.睡眠の生活リズムが悪い、などが挙げられ、尿を貯める膀胱の大きさや夜に作られる尿の量などのバランスが悪いことが主な原因として考えられます。また、6歳以上になっても昼間の尿失禁(お漏らし)が毎日続く場合は、泌尿器系の疾患が原因である可能性もありますので、医療機関にてご相談ください。

主な検査と診断

夜尿症の検査方法は、尿検査と血液検査を必要とします。尿検査では、蛋白尿、血尿、細菌尿などを調べ、さらに尿の濃度を比重でチェックします。血液検査では、白血球数、貧血、腎臓の機能、肝機能、電解質、そして栄養状態を確認します。また、腰椎レントゲン検査を使って脊椎の異常、例えば潜在性二分脊椎の可能性がないかを調べることもあります。

主な治療方法

治療方法としては、まず生活習慣の見直しが必要となります。 「夕方からの水分の摂取を控える」、「夕食は早めに取るようにし就寝まで2-3時間あける」、「塩分を控える(のどの渇きの原因)」、「寝る前の排尿習慣・就寝時の保温(冷えないようにする)」、などを試みます。 それでも改善の見られない時、または乏しい時は、様子を見るのではなく積極的に病院で診てもらうことが大切です。薬物治療での治療方法もありますが、夜尿症は成長とともに改善し、治療から解放されることがほとんどですので、お子様の苦痛を出来るだけ取り除くための積極的な治療が大切です。