尿意切迫

初診に適した診療科目

尿意切迫はどんな病気?

尿意切迫感(にょういせっぱくかん)とは、病的に尿意を非常に強く感じることです。患者の苦痛はひどく、排尿後にすぐに尿意をもよおすことが主な症状でトイレに入り続ける状態になることもあります。これは、膀胱性裏急後重(ぼうこうせいりきゅうこうじゅう)と呼ばれています。発症の原因として、膀胱炎(ぼうこうえん)、後部尿道炎などの尿路の炎症と、前立腺炎の場合にあらわれることが多い病気です。

主な症状

尿意切迫の症状は、我慢できないほどの急な尿意です。過活動膀胱の場合は、必ず現れている状態です。このような障害になると心理的側面で高齢者に影響を及ぼし、排尿の自立を妨げられることにより自尊心が傷つき、抑うつ状態になることもあります。またオムツを装着させられたことにより認知症の状態が現れることもあります。身体側面でも不快な状態が常態化するので、不潔になりやすく、皮膚が荒れてくる場合もあります。

主な原因

突然、我慢できないほどの尿意をもよおす尿意切迫のはっきりとした原因は不明ですが、いくつか考えられる病気があります。膀胱炎、前立腺炎、糖尿病、脳梗塞などの病気による場合。骨盤の手術をしたことによって、脳と膀胱をつなぐ神経の回路に障害がおこり、正常な尿意のコントロールができなくなってしまう場合もあります。他にもストレスからくるケースもあります。

主な検査と診断

尿意切迫の検査は、問診と診察で症状を把握したり、過活動膀胱症状スコア(OABSS)を用いた評価を行うことが基本となります。詳細な検査方法としては、尿検査で血尿や膀胱炎が無いかを確認したり、残尿測定検査で残尿を確認したり、超音波検査で膀胱、前立腺を確認する検査があります。また、排尿日誌をつけて飲水と尿の関係性から排尿状態を確認する場合もあります。

主な治療方法

尿意切迫の治療法として行動療法と薬の治療があります。行動療法ではトイレに行くのを我慢して、我慢する時間を少しずつ延ばしていくという療法です。最終的には2~3時間間隔で排尿出来るように訓練します。次に薬の治療として排尿筋の収縮を促すアセチルコリンという物質の働きを抑える抗コリン薬を服用することです。また抗コリン薬の他にもソリフェナシン、トルテロジンという薬も同等の効果を持つ薬として服用されています。