病態失認

初診に適した診療科目

病態失認はどんな病気?

病態失認とは、片麻痺などで自分の体に麻痺があるのに否認または無視する状態で、そう感じるままに振舞ったり「どこも悪くない」と答えたりします。したがって、医師などの質問によって明らかにされます。脳の認知中枢の損傷が原因で、自分の病気などを認識できなくなってしまいます。その人に、体の状態を言い聞かせるのではなく、思うように動ける環境を安全に作っていくことが大切です。

主な症状

病態失認の症状とは、明らかに四肢に麻痺がみられるのに患者自身が否認したり、無視したりする状態のことで、患者に麻痺の話をしても「どこにも異常はない」と答えたりすることがあります。またこの病気は、運動麻痺が明らかになった状態でも「今日は疲れているから腕が上がらない」「腕が痛いから上がらない、動かないだけだ」と理由を付けることもあります。

主な原因

病態失認の原因は、脳神経の障害によるものがほとんどで、まれに精神部の異常をきたして起こる場合もあります。他にも、視神経の麻痺や皮膚上の感覚の麻痺等によっても引き起こされる場合が多く、合併症として現れる場合もあります。一概に要因を突き止める事はできませんが、脳神経系の疾病や精神病を患っている患者に多く見られるのも特徴です。

主な検査と診断

病態失認の検査方法には問診による次の0から3の評価尺度が有効です。病気についての一般的質問に対して患者から自発的に障害を述べる場合が0で障害はありません。「歩けますか」などの損なわれた機能の質問に対して障害を述べる場合が1で軽度の障害ありです。検査を通じて明らかにされた後に障害を認める場合が2、それでも障害を認めることが無い場合が3となります。

主な治療方法

病態失認の治療法はリハビリ療法で、患者が自分の体に麻痺や不具合があることを認めなくてもリハビリを進めます。説得しても体の不具合を認めない時は無理に説得することを諦めて、リハビリと思わせずに患者をリハビリ治療に参加させます。患者本人にはリハビリに参加している意識がなくても確実に体を動かすことが重要で、麻痺が軽いうちにリハビリを行います。