急性副腎不全

初診に適した診療科目

急性副腎不全はどんな病気?

急性副腎不全とは、皮質と髄質に分かれ、それぞれホルモンを分泌している副腎で急激な副腎皮質ホルモンの不足状態が起こることです。原因として最も多いのは、ステロイド薬の飲み薬や注射を半月から1ヶ月以上続け、急に中止した場合に起こります。吐き気や嘔吐、頭痛などの症状が現れ元気がなくなります。治療せずに放っておくと、けいれんや意識障害なども起こり生命の維持が困難になります。

主な症状

急性副腎不全は、吐き気嘔吐、下痢、腹痛、など腹部の症状や、発熱があらわれます。その後、急速に、脱水状態、意識障害、呼吸困難へと進みます。適切に処置しないと命にかかわります。前兆としては、全身の倦怠感、食欲不振、疲れやすい、脱力感、便秘、下痢などがありますが、いずれもこの病気特有のものではなく、見逃されがちなので注意が必要です。

主な原因

急性副腎不全は副腎皮質ホルモンの分泌が低下することが原因で起こります。副腎皮質ホルモンの分泌が低下する理由には、副腎が細菌感染を起こしていること、下垂体の障害があるなどが挙げられます。また、慢性副腎皮質機能低下症の患者が、けがや手術をするなどの強いストレスがかかった時にホルモンの分泌が低下することがあります。大量の副腎皮質ステロイド薬の使用も関係があります。

主な検査と診断

急性副腎不全の検査方法は、血液検査です。血液中のカリウム濃度の上昇、ナトリウム濃度の低下、白血球、好酸球の増加が認められ、血糖値の低下もしばしば診られます。また、ホルモンの検査にて、血液中の副腎皮質ホルモンのひとつであるコルチゾールの低下も認められます。ACTHの値も参照され、副腎に原因がある場合は増加し、下垂体に原因がある場合は減少します。

主な治療方法

急性副腎不全を発症した場合はホルモンの検査をするのですが、この間に症状が急激に悪化することが多いためすぐに治療を行うことが必要です。治療法には早急に副腎皮質ステロイド剤を投与します。低血糖が見られる場合はぶどう糖や塩分を補充することも大事です。すぐに治療をするとすぐに症状は改善します。また、感染元となっている病気も治療をすることが必要です。