安定狭心症

初診に適した診療科目

安定狭心症はどんな病気?

心臓の筋肉に酸素を供給している冠動脈に異常をきたし、虚血した心筋のため胸痛や胸部圧迫感がでる狭心症は、虚血性心疾患のひとつです。体を動かした時に症状が出る労作性狭心症と静かにしている時に起こる安静時狭心症がありますが、最近3週間の症状や発作が安定しているのを安定狭心症といいます。反対に3週間以内に発作などが起こっている場合は、心筋梗塞を起こしやすく注意が必要です。

主な症状

安定狭心症は、ランダムに起きる突発的な発作ではなく、発作の起きる状況や強さ、持続時間、回数が似ていて、一定の範囲内で収まります。徐々に悪化していくことはなく、胸部症状はあるものの、安定しているのが特徴です。運動などで心臓に負荷がかかると胸痛が強くなりますが、休んで落ち着くと胸痛はなくなります。不安定性の場合は安静時にも共通がみられるという違いがあります。

主な原因

安定狭心症の原因は、冠動脈の狭窄などによって起きるものです。心臓の筋肉に酸素や栄養を送るための冠動脈が狭くなると、十分に酸素や栄養が行き渡らなくなります。この病状では、安静にしている場合は症状には表れないものの、激しい運動をした時に心臓の激しい活動に必要な血流を送る事ができずに、狭心症の各種の病状を示すようになります。

主な検査と診断

安定狭心症になってしまった場合にには、心電図を用いる検査方法が一般的ですが、この病気に関しては、現在、多様な心電図が使用可能となっています。まず、普通の心電図から始まり、小型の機器を用いるホルター心電図、患者に負担をかけた状態の心電図を見る運動負荷心電図などがあります。また、血液検査も行われます。こちらは心筋梗塞との鑑別に用いられます。

主な治療方法

安定狭心症の治療法には、薬物治療と経皮的冠動脈形成術、冠動脈バイパス手術の3つの方法があります。薬物治療に使用される薬には、狭心症の発作を抑える薬と、血の塊である血栓を出来にくくするための薬があります。経皮的冠動脈形成術は、カテーテルを使って、冠動脈の狭くなった部分を拡張させて、心臓の負担を減らします。これらの方法によっても効果的な治療ができなかった時には、冠動脈バイパス手術を行います。