冠攣縮性狭心症

初診に適した診療科目

冠攣縮性狭心症はどんな病気?

冠攣縮性狭心症とは、心臓の冠状静脈が一時的に痙攣し、血管が収縮することで血流が低下する狭心症のことです。
原因は飲酒、喫煙によるものや夜間から早朝にかけての安静時に起きることが多いです。日本人の場合、安静時になる狭心症の大半がこの狭心症です。
高齢者に多く、極端な自覚症状もないため「息切れ」などで片づけられることが多いです。しかしこの狭心症は最悪の場合、突然死につながることもあるため注意が必要です。

主な症状

冠攣縮性狭心症の自覚症状は狭心痛(胸が締め付けられる、胸の中が焼けそう、といった痛み)が訴えられることが多く、痛みは胸だけでなく肩や背中などにも現れる。
さらに時間がたつと冷汗、悪心、嘔吐、排便などが起こり、時には意識消失をともなうこともある。
また高齢者の場合息切れや呼吸困難、易疲労感などが現れる。発作は安静時に起こりやすく特に夜間から早朝にかけて出現しやすい。

主な原因

冠攣縮性狭心症の原因には様々なものが考えられますが、代表的なものとして、加齢によるものが考えられます。一酸化窒素は冠動脈中の血液の流れに応じて血管を拡張させたり、血小板の凝集や血液の凝固を押さえる作用を持っています。
一酸化窒素は冠動脈壁が合成・分泌しますが、加齢によってこの合成・分泌が低下し、冠動脈が収縮しやすくなり、起こると言われます。

主な検査と診断

冠攣縮性狭心症の検査方法は、24時間の心電図検査で発作中の心電図を確認することで行います。
しかし、24時間の心電図検査中に発作が生じるとは限らないので、薬品による冠動脈の発作誘発試験も行います。使用する薬品はアセチルコリンやエルゴノビンで、アセチルコリンには強力な血管平滑筋収縮作用があります。
また、エルゴノビンにも血管平滑筋収縮作用があり、自然発作とほぼ同じ冠攣縮を誘発させることが出来ます。

主な治療方法

冠攣縮性狭心症の治療法は、まずは生活管理が基本となっています。生活をきちんとコントロールすることによって改善を試みるというものであり、ストレスを回避したり、または体が冷えてしまうことを割けるようにします。脂質も取り過ぎないようにしなくてはいけません。
発作時にはニトログリセリンを舌下投与し、発作予防には硝酸薬、カルシウム拮抗薬、ニコランジル、β遮断薬といった薬を投与します。