涙腺炎

初診に適した診療科目

涙腺炎はどんな病気?

涙腺炎は、上瞼裏の涙腺の炎症のことであり、その部位に腫瘤を触れたり、また涙が出にくくなる事があります。膠原病やシェーグレン症候群と伴い起こることもあります。検査ではMRIやCT等の画像診断が主に使用され、涙腺部の腫瘤を確認します。また、涙液の分泌が少ないことを証明するのも診断の材料となります。治療方法としては、消炎剤の内服や人工涙液の点眼などが行なわれます。

主な症状

上瞼の裏の外側上方にある涙腺に炎症が起こることにより、涙が出にくくなったり、その部位に腫瘤ができたりします。涙腺炎は風邪などの全身の病気の一つの症状として生じることが多いです。またシェーグレン症候群などの膠原病に伴って起こることもあります。※シェーグレン症候群:涙腺機能が極端に低下し、同時に他の分泌腺の分泌も少なくなって目・口・鼻などが乾燥します。自己免疫疾患の一つで、女性に多い病気です。

主な原因

涙腺炎が引き起こされる原因の多くは、ブドウ球菌などの細菌が涙腺に感染することによるものです。シェーグレン症候群や風邪症候群全身の病気の一症状として現れることもあります。繰り返し起きる場合は、日々の疲労やストレス、よく目をこする癖があるなどで抵抗力が低下していることが考えられます。また、糖尿病が要因となって発症する場合もあります。

主な検査と診断

涙腺炎の検査では、涙腺腫瘍と区別することが重要となります。検査方法としては、視診や触診、血液検査等を行い、炎症の状態や圧痛等を確認します。細菌やウイルス感染による急性症状の場合では、視診、触診時にまぶたに圧痛や発赤を認めます。一方、血液検査は、炎症であるか、あるいは腫瘍であるかを判断するためには、非常に重要な所見となります。

主な治療方法

涙腺炎の治療法には、抗生物質の内服投与が一般的ですが、涙液の少ない場合には、人工涙液の点眼薬の治療も行います。また腫れがひどい時には、眼軟膏を併用する場合もあります。基本的には、この治療だけで完治していきますが、経過が悪かったり、同じ症状を繰り返す場合は、他の病気も考えられますので、早いうちに再度受診した方が良いです。