放射線被曝

初診に適した診療科目

放射線被曝はどんな病気?

放射線被曝とはどのようにして起きるかというと、人に起きる被曝には、外部被曝と、内部被曝があります。外部被曝は、人体の外にある、放射線物質から、発せられる被曝で、内部被曝は、体内に取りこまれた放射線源が発する被曝です。原子力発電所の事故によって起きる放射線の被曝の経緯にはかなり複雑で、様々な経路を経て人の体内に取り込まれ、更にとどまり続けます。

主な症状

放射線被曝の症状は受けた放射線量によって異なり、また同じ放射線量でも年齢や性別などによって異なります。大量の放射線を一度に浴びたような場合には、数週間以内に現れる急性障害と何年も経ってから現れる晩発障害があります。急性では頭痛、めまい、吐き気、嘔吐、倦怠感、発熱、やけど、脱毛、意識障害がみられます。晩発では不妊や白血病、ガンを発症します。

主な原因

放射線被曝は、爆弾や強く汚染された場に長時間留まり続けることなどが原因で起こり、外部被曝と内部被曝に分類されます。また、日常的にも、がんの放射線治療や非常に稀ですが、MRIなど、放射線を用いた検査を短期間に数多くこなすことで発生することもあります。最近では、2011年に発生した東日本大震災に伴う福島第1原発の事故により、本症例が現在に至るまで、度々問題視されています。

主な検査と診断

放射線被曝が疑われる場合、以下のような検査方法を用います。すなわち、体内に摂取された放射線物質の量を体外から測定する機械(ホールボディカウンター)や、放射線の中で比較的強いエネルギーを持つγ線の量に限定して測定する機械(スペクトロメーター)を使用して調べ、さらに血液や唾液を採取することで、体内の内部被曝の状況を検査します。その際、検査にかかる時間は30分から1時間ほどです。

主な治療方法

放射線被曝の治療法としては、決定的な治療というものは現在のところ発見されていません。体に付着した放射線をいかに除去するか、また放射線によって被害を受けた部位や皮膚などですとをいかに放射線による二次感染症や進行をおさえるかが治療の鍵となっています。主に火傷などになった場合は、その治療を抗生物質などの投与などで優先して行われることが多いです。