難治性てんかん ナンチセイテンカン

初診に適した診療科目

難治性てんかんはどんな病気?

てんかんは、通常抗てんかん薬をきちんと服用することで発作を抑えることができます。しかし、中には薬を服用しているにもかかわらず発作が起こってしまう場合や、副作用が出やすく思うように服用できないため発作を抑えるのが難しい場合があります。このような症状を、難治性てんかんといいます。治療にはてんかん焦点を取り除く開頭手術や、電気刺激で発作を抑える方法が行われます。

主な症状

難治性てんかんは、体の強直やけいれん、脱力、異常感覚、記憶障害を来たし、発作が脳全体に広がると意識を失ってしまうというような状態になります。このような症状が抗てんかん剤を投与しても、発症が抑えきれないてんかんですので、脳の機能障害が生じてきます。特に小児の場合、脳の発達において重大な影響を及ぼしてしまいます。約3分の1の小児患者の方に精神・学習・発育に遅延が見られ、行動異常が生じてきます。

主な原因

難治性てんかん(なんじせいてんかん)は薬で発作を抑えることが難しいといわれてます。この病気の原因としては、子供の頃にインフルエンザや風邪の発熱で起こる「熱性痙攣(ねつせいけいれん)」により脳に興奮しやすい神経回路が形成されることであるとする研究結果があります。熱性痙攣と側頭葉てんかんの関連はあるといわれていましたが、新たなてんかん予防法のひとつになると考えられています。

主な検査と診断

難治性てんかんの検査方法には、まず一般的なてんかんの検査が用いられます。診察により脳の特定部位に限り異常があることが判別された後、脳波の測定により電気的に異常がおこる部分を特定します。その後、特定部位を重点的に調べるためCTやMRIなどの画像診断が行われます。画像診断では、腫瘍や奇形、傷などの有無が調べられます。その上で電気療法や薬物療法で発作がおさまらない場合に、難治性の診断が確定します。

主な治療方法

難治性てんかんの場合、抗てんかん剤を投与しても発作の状態が改善されませんので、手術による治療法が考慮されてきます。治療部位を特定するために脳波調査のために電極を直接脳の中に入れて測定した後、脳内の発作の原因部位が判明しましたら、てんかん焦点や症状に応じた適切な術法で治療します。手術による治療は危険も伴う治療ですので、慎重に行っていきます。