細菌性腸炎 サイキンセイチョウエン

初診に適した診療科目

細菌性腸炎はどんな病気?

激しい下痢や腹痛、おう吐などを伴う腸炎ですが、その中で細菌の感染によって起こった腸炎を、細菌性腸炎と呼んでいます。
症状としては、下痢やおう吐などが激しいということが言えますが、それに伴って脱水症状なども起こしてしまうことがあります。
細菌性の場合は、下痢やおう吐した物に触れた際に、傷口から感染することもあるため、集団感染なども起こる可能性があると言えます。

主な症状

細菌性腸炎は、他の胃腸炎と比べて腹痛が強くみられることが多いです。症状は腹痛の他にも下痢、血便、発熱、嘔吐などが起こります。
細菌によるものは発熱も長い間続くことが特徴で、便は粘液状のものが混じることがあります。
毒性の強い細菌である場合、出血や横断も見られることがあるので注意が必要です。
発熱、下痢により脱水になりやすいので注意が必要です。

主な原因

細菌性腸炎の原因は、食品などを介する細菌の感染です。料理が十分に加熱されていなかったり、調理過程において料理が病原菌に汚染されることによって、病気の要因となる細菌に感染します。
この細菌性の腸炎の要因となる菌としては、カンピロバクターや病原性大腸菌、サルモネラ、さらに黄色ブドウ球菌や腸炎ビブリオといった細菌などが挙げられます。

主な検査と診断

まずどんな症状があるのか、症状が出る数日前にさかのぼって何を食べたかなどを問診します。
細菌性腸炎の疑いがある場合には便の培養検査を行います。
この検査は菌を培養して病原菌を判断するためにある程度の時間を要しますが、カンピロバクターは、便を顕微鏡で検査すると特徴的な形をしており、その他の病原性菌や腸内細菌の様子と違いがあるため迅速に診断をつけることも可能です。

主な治療方法

症状が軽い場合には、こまめな水分補給による脱水症状の防止、安静、整腸剤の内服といった対症療法を行うことで改善を得られることも多いため抗菌薬は使用しません。
症状が重いケースに対して抗菌薬での治療を行います。