牛海綿状脳症 ギュウカイメンジョウノウショウ

初診に適した診療科目

牛海綿状脳症はどんな病気?

牛海綿状脳症とはBSEとも呼ばれ、病原体が牛の脳に感染してその後にスポンジ状態になって、牛がふらついたり異常な行動を見せる事を言います。その肉や骨から加工した餌を食べた牛がBSEに感染した事から社会問題に発展し、日本では外国産の牛肉が輸入禁止になる措置が取られ、牛丼屋のメニューから牛丼が一時的に無くなりました。現在ではしっかりとした流通体制が取られており、BSEの牛は流通していません。

主な症状

牛海綿状脳症が発症した牛は脳に海綿状の空洞が生じてしまい、麻痺の症状がみられるようになります。病気が進行するにつれて接触や音に対して過敏な反応を見せるようになります。さらに病気が進行した場合には、運動機能の低下や異常行動がみとめられるようになり、運動機能に関係する部分も侵され立つこともできなくなります。最終的には死に至ってしまいます。

主な原因

牛海綿状脳症の原因とは、狂牛病ウィルスに感染した牛肉を食べてしまう事により発症します。このウィルスは熱に弱いために、よく火を通して調理された牛肉なら心配はないです。しかし、火をあまり通していない牛肉にはまだウィルスは生きています。それを食べてしまうと体内にウィルスが入り込んでしまい、発症してしまうのです。牛肉のレアは大変美味しいですが、調理の際にはよく火を通して食べると感染の心配は無くなります。

主な検査と診断

牛海綿状脳症の検査方法は、スクリーニング検査が一般的に実施されています。牛の延髄の一部を採取してみて、タンパク質分解酵素を利用することで、正常プリオンを分解し、分解されなかった以上プリオンを抽出するのです。そして抽出した以上プリオンを濃縮して、そこからさらに試薬で発色させ、色の濃さで判断するという方法が利用されています。

主な治療方法

牛海綿状脳症の治療法は無く、予防によって病気の感染を防ぐ必要があります。この病気を引き起こす病原物質として、異常型プリオン蛋白質から構成されるプリオンが挙げられているため、プリオンを体内に入れないことによって病気の発症を防ぎます。プリオンに対して薬剤は効果がなく加熱しても不活化しないため、感染した牛肉などを摂取しない事が重要です。