羊水過多 ヨウスイカタ

初診に適した診療科目

羊水過多はどんな病気?

羊水過多症とは、その名称の通り羊水が過多(800ml以上)になってしまう病気です。羊水が多くなるのにゆっくり時間を掛けて増えるものもあればすうじつの内に急に増えるものもあります。原因は胎児側では脊椎披裂、神経管閉鎖不全、消化管上部の閉鎖等の形態異常によって起き、母体側では心臓、肝臓、腎臓の疾患、糖尿病が原因となります。治療としては原因が母体側なのが明らかな場合は治療する事もあります。

主な症状

羊水過多になると、通常よりも羊水が増え、約800mlほどの量となります。それによって腹部が胸部を押し上げ、子宮収縮や呼吸困難を起こしたり、頻脈、激しい嘔吐感、悪心などの苦痛な症状も表れます。見た目もすこし違い、通常6か月の終わりから7か月ほどにもなれば腹部が下がるものですが、羊水が多いためにそうならず、まん丸とした張った形を保ちます。

主な原因

羊水過多の原因は、心疾患や腎疾患、肝疾患、糖尿病などの母体の異常が関係すると考えられています。また胎児の異常による場合もあり、胎児の形態異常や多胎などの場合に発症する場合があります。羊水の過剰な発生と羊水の吸収の低下が同時に起こり羊水が多くなりすぎてしますのです。しかし、全体の約半数が突発性によるもので、母体や胎児に異常が見つからない場合もあります。

主な検査と診断

羊水過多の検査方法は、超音波断層法により羊水腔の大きさを診断を行います。病状を診断された場合はさらに原因を特定するための検査を行います。母体の糖尿病検査、感染症検査、あるいは胎児・胎盤の超音波エコー検査を行います。重度の場合は胎児の消化器系の奇形の可能性を診断するため超音波検査や染色体検査を受けることが必要になります。

主な治療方法

羊水過多の場合の治療法は、急性におこり症状が重篤な場合には子宮の収縮を抑制する薬を投与します。そして超音波で胎内の様子を確認しながらおなかの外から注射器で針を刺し、過剰な羊水を抜いていく方法をとります。それでもおさまらない場合は早急に分娩させるということも考えられます。慢性的な羊水の過多があっても胎児自体に異変がみられることなく、母体も落ち着いているのであればそのまま安静にして経過観察をします。