ピエール・ロバン症候群 ピエール ロバンショウコウグン

初診に適した診療科目

ピエール・ロバン症候群はどんな病気?

ピエール・ロバン症候群とは新生児に稀に起こる先天性で複合的な疾患です。主な症状としては小下顎症や下顎後退症、舌根沈下、気道閉塞がそろって見られます。その結果、呼吸困難が出生時からの最大の問題となります。発生率は3000人に一人や30000人に一人とも言われます。しかしただの小顎症と診断されるケースが多いようです。発生率の多少に性別は関係ありません。

主な症状

ピエール・ロバン症候群は、先天性のものであり様々な症状が複数見られます。小下顎症、下顎後退症、舌根沈下、口蓋裂、気道の閉塞などが見られるため、出生後すぐに呼吸困難になる恐れがあります。また、近視、チアノーゼ、運動機能障害、脳障害、言語障害など実に様々な状態を引き起こすこともあります。しかし、出生時が一番危険とされており、予後はよいとみられています。

主な原因

ピエール・ロバン症候群の原因は、遺伝や後天的要因によるものがあります。遺伝性によるものは、この病気の病状と共に、他の障害も合わせて見られることがあります。一方、後天的な要因によるものは、胎児が母親の胎内にいる時の体位によって、発育に問題を起こす事が要因と考えられます。また、母親による薬物の使用によっても、胎児に影響を与える要因になります。

主な検査と診断

ピエール・ロバン症候群の検査方法は、その症候群の説明がなされたように、遺伝的なものなので、妊娠中に行うことが適切であると言われています。妊娠中に、超音波エコー診断という綿密な検査を行うことにより、その症候群を発見することができる場合があります。もしこの段階でその症候群を発見できたら、脳細胞破壊等の弊害を未然に防ぐことができる可能性があると言われています。

主な治療方法

ピエール・ロバン症候群の治療法は、気道の確保が重要な対策になります。出生時に気道の閉塞などにより自発呼吸が出来ない場合は、気管内挿管などで気道を確保します。また、人工呼吸器などを用いて、高酸素空気を肺に送り込みます。また、人工呼吸器を使用する以外にも、対位法や外科的処置によって、気道を確保するための対処を行うことができます。