尿崩症 ニョウホウショウ

初診に適した診療科目

尿崩症はどんな病気?

体内の水分は尿によって排出されますが、そのことによって特別に喉が渇くというわけではありません。しかし、体内の水分が尿としてどんどんと排出されてしまうという病気があります。その病気のことを、尿崩症といいます。この病気になると、本来であれば身体に必要な水分さえも尿として排出してしまうため、喉が渇いてしまい水分が大量に必要になってしまいます。

主な症状

尿崩症は尿の量が多くなることがありひどい場合には視野が見えにくくなったり頭痛が出てくる場合があります。尿の出る量が多くなるために体が乾きやすくなり脱水症状を起こすこともあります。体の水分が必要以上に尿として出てしまい場合によっては腫瘍ができていることもあります。その場合には下垂体前葉機能の低下などが起こりやすくなります。

主な原因

異常に多くの尿が排出され、のどが渇く尿崩症はどのような原因が考えられるのでしょうか。この病気は脳下垂体の異常や腎臓の機能の低下などで、抗利尿ホルモン(腎臓からの水分の吸収を調節するホルモン)の分泌低下や作用障害が起こることで、かかります。この病気は遺伝的な要因が多く、家族にいる場合はその子孫も罹患する可能性があります。

主な検査と診断

尿崩症の検査方法は尿検査、血液検査、高張食塩水負荷試験、デスモプレッシン負荷試験、水制限試験、MRI等があります。心因性多飲症との区別をするために血液検査や水制限試験を行います。高張食塩水負荷試験では5%食塩水を0.05ml/kg/分の速度で投与します。デスモプレッシン負荷試験ではデスモプレッシンを負荷し、尿量が減少するか検査します。

主な治療方法

尿崩症の治療方法は様々あります。それぞれの症状に応じて治療法が変わります。中枢性ではデスモプレッシンを点鼻投与します。腎性では水分補給や原因疾患の治療で対応します。尿量を減らす為にサイアザイド系の利尿薬を使用することもあります。サイアザイドがGFRを減少させ、近位尿細管での水と電解質の再吸収を促進する作用があるからです。