カルマン症候群

初診に適した診療科目

カルマン症候群はどんな病気?

カルマン症候群とは性腺機能不全と嗅覚異常の合併症で、日本では難病に指定されています。症状は男性ホルモンの一種であるテストステロンが生成されないこと、匂いが分からない嗅覚異常などがあります。テストステロンが生成されないため、精子が作られない、声変わりもしない等の症状が現れます。また聴覚障害、視覚障害など、それ以外の障害との合併症に陥りやすいです。

主な症状

カルマン症候群によって生じる症状は、主に性機能の不全と嗅覚に生じる異常です。思春期の段階において男性ホルモンが正常に分泌されることが難しくなり、テストステロンと精子を体内で自力で作り出すことが難しくなります。また、様々な物質のにおいを分別することができなくなり、嗅覚にも通常では見られない状態に陥るケースも生じてきてます。

主な原因

カルマン症候群の原因は、脳の視床下部の一部がうまく機能しないために性腺を刺激するホルモンが出ないことです。そのため男性ホルモンの一つであるテストステロンと精子を自力で作ることができなくなってしまいます。視床下部の機能が働かない理由は、遺伝子の異常や発生、文化の異常と考えられています。遺伝子のX染色体短腕上のある部分の遺伝子が、神経の軸索が伸びる際に必要な接着因子の機能に異常があるとされています。

主な検査と診断

カルマン症候群で主に行う検査方法は、血液検査です。これにより、卵胞刺激ホルモンとテストステロンの濃度を確認します。この検査結果により、毎回の注射でどの程度ホルモンを投与するか判断します。卵胞刺激ホルモンは、将来、妊娠を望む場合などでは、長期的な駐車が必要となりますが、妊娠を望まない場合や閉経後などは、注射の必要がなくなることもあります。一方、テストステロンは、一生涯投与し続ける必要があります。

主な治療方法

黄体化ホルモンと卵胞刺激ホルモンを注射することで、カルマン症候群を治すことが出来ます。ホルモン剤を注射することで、病気によって不足している男性ホルモンを体内に補充することが出来ます。同じ場所にホルモンを注射し続けると皮膚が硬化してくるので、腕だけでなくお腹や太ももにも順番で注射していく必要があります。ホルモンhCGを注射する治療法も効果的です。