ファブリー病 ファブリービョウ

初診に適した診療科目

ファブリー病はどんな病気?

ファブリー病は、遺伝子の変異が原因で細胞内リソソームの欠損や活性の低下によって起こる代謝異常症の一つです。酵素の欠損により、細胞に不要な糖脂質が蓄積され、疾痛を含めた神経症状、被角血管腫や角膜混濁、心機能障害、腎機能障害など身体のあらゆるところに症状が出ます。遺伝子の変異のため、異常遺伝子を持つ人から子供への遺伝の可能性もあります。

主な症状

ファブリー病の症状は、全身にあらわれてきます。心臓において痛みが発生してしまったり、または神経のあらゆるところに痛みがでてくるということがあるのです。神経の場合には、四肢疼痛といわれれる四肢に影響を与えるものがあって、それにかかってしまうと手の指先であるとか、または足の先などに急激な痛みが発生して、それらが数分~数時間程度持続するのです。

主な原因

ファブリー病の原因は、スフィンゴ糖脂質の代謝異常により起こります。細胞にあるライソゾームが、酵素の欠損や活性の低下を起こすと、本来の機能を失いその結果として、各種の代謝異常の病状を示すようになります。この病気は先天性によるもので、細胞内ライソゾームのα-ガラクトシダーゼAという酵素が機能不全を起こすことで、発症するようになります。

主な検査と診断

ファブリー病は生化学的および遺伝学的に診断することができますが、その症状の多様性から臨床症状からこの病気を診断することは困難であることがあります。検査方法は、特有の症状をみて診断する推定的診断、α-ガラクトシダーゼA活性という酵素の測定により診断する酵素診断、経過観察、家族の調査、遺伝子調査をする遺伝子診断、原因不明の発熱、心筋症、脳卒中などによりこの病気を視野に入れる鑑別診断があります。

主な治療方法

ファブリー病の治療法は、酵素の補充による治療を行います。医療技術の革新によって患者の体に不足している酵素が補充できるようになりました。早期にこの治療を始めれば、各種臓器の症状の悪化を抑制できることが分かっています。不足し必要とされる酵素を点滴で静脈に投与することによって、病状の改善が図れます。また、遺伝子治療などの研究も進められています。