足根管症候群 ソッコンカンショウコウグン

初診に適した診療科目

足根管症候群はどんな病気?

足根管症候群とは、足根管(腱と神経が通っている足首内の管)の中を走る脛骨神経が何らかの原因で足根管の内圧が上がって圧迫され、それによって引き起こされる病気です。

多くの場合は特発性ですが、事故などの外傷が原因になることもあります。

症状は足底に痛みと痺れが生じ、足甲は無症状であることが多く、夜間に悪化する傾向があります。

主な症状

足根管症候群の症状は、足の底から足指にかけて現れ、足の甲や踵には現れないのが特徴です。
痛みやしびれの他にも、冷えや何かが貼り付いているような違和感を感じることもあります。
両足同時に感じることはなく、就寝時や夜間に痛みが悪化する場合も多いです。
足首を動かしたり、内くるぶしの下を押すと、足の底に電気が走るような強い痛みを感じます。

主な原因

足根管症候群を発症する一般的な原因は、足首の骨折や踵の骨折などの外傷です。
また、足首の変形や静脈瘤、浮腫などによって神経が圧迫されてしまうことも要因のひとつとなります。
また、なぜこの病気が発症してしまうかすべてが特定されているわけではありませんが、神経や血管の癒着や腱鞘炎なども発症してしまう要因として考えられています。

主な検査と診断

足根管症候群の検査方法としては、病院の診察で、まず圧迫されている部分を軽くたたいて痛みがかかとから足の裏や指先まで広がるかどうかを調べます。
この現象を、チネル徴候といいます。確定診断のためには、電気生理検査を行い、神経伝導障害の有無は、神経伝導速度を測定して調べます。
後頸骨神経の伝導速度に遅れが認められると、確定となります。

主な治療方法

足根管症候群の治療法は投薬や神経を圧迫しているような要因があれば取り除き、ビタミン剤などを服用して経過をみます
このような保存的治療が効果ない場合や症状がつらく我慢できない場合には、手術治療を行います。
手術は屈筋支帯の切離を行い、原因となっている組織を取り除き、脛骨神経の減圧と剥離を行います。