偽関節 ギカンセツ

初診に適した診療科目

偽関節はどんな病気?

偽関節とは骨折の重篤な後遺症のひとつで、一般的に受傷から6ヶ月以上経過しても骨がくっつかないものや、骨折部の骨が癒合する過程が完全に停止したものをいいます。
偽の関節という名の通り、本来なら固まっていなければならないところが関節のようにぐらぐらと動く状態になってしまうということです。
骨折全体の5〜10%を占めるといわれています。

主な症状

偽関節は骨折をした後にきちんと治らずに、関節のように動く骨になる後遺症のことで、骨折した部位が不安定に動き、その度に痛みを感じます。
骨折すると痛みに苦しめられ、その部位を自由に動かせなくなります。偽関節は骨がくっつかずにいるため、これらの症状がずっと続いてしまいます。

主な原因

偽関節とは骨折した部位が元のように戻らないで完全に停止したものであり、その原因には細菌感染や、血腫の流出、骨折部に圧迫力以外の力が加わることによって骨癒合が妨げられ、進行しないことが挙げられています。
局所的な要因としては他に骨片の欠損や血行不良、軟部組織の介在があります。これらのほかに体質や内分泌の異常、栄養障害、短い固定期間や治療状態の不良などがあります。

主な検査と診断

偽関節は、レントゲン検査やCTなどの画像検査によって診断がされます。
また、骨折部位に癒合能力が残っているかどうかを調べる方法が取られることがあります。その方法の一つとして、骨スキャンが挙げられます。
骨スキャンでは、放射性物質のテクネチウムが代謝の活発な骨組織表面のハイドロキシアバタイトに集積するため、骨代謝が亢進しているかどうかがわかります。

主な治療方法

偽関節の治療法にはいくつかあります。超音波を用いたものや、赤外線を用いたものもあります。
そして、代表的なものとしては自家骨移植があります。これは、患者の腰などの骨の一部を取り出して、幹部の隙間へ植えるという方法です。この時、骨の成長を促すために血管も移植する場合もあります。
これ以外には、イリザロフ法という元は低身長の改善のための手術も注目されています。