前庭神経炎はどんな病気?
前庭神経炎とは、前庭神経と呼ばれる神経が炎症を起こし、回転しているようなめまいを起こす病気です。めまいはいきなり起こり、回転しているような強いめまいが数時間から数日続きます。その際に蝸牛症状と呼ばれる、耳鳴りや難聴、耳閉感などをともなうことがないので、メニエール病との区別はここでされます。吐き気や嘔吐といった症状が出ることもあります。
主な症状
前庭神経炎は突発的にめまいが起こる病気です。激しい回転性のめまいが突然に起こり、数日から一週間ほど続きます。めまいには吐き気、嘔吐、冷や汗を伴いますが、難聴や耳鳴りのような聴覚の症状は現れません。ただし、一週間ほどは歩行が困難になります。めまいはほぼ三週間ほどでおさまりますが、歩く時や体を動かした時のふらつきはしばらく続きます。
主な原因
外部から情報を集める蝸牛と前庭という器官をつかさどる前庭神経に炎症が起こり、脳に正しい情報が伝わらずに平衡感覚が狂います。なぜ前庭神経炎が起こるのかはまだ原因が分かっていません。血管障害説やウイルス感染説、ストレスによるものと言われています。めまいが起こる前に上気道感染症にかかっている人が多いために、ウイルスによる炎症説が有力視されています。
主な検査と診断
前庭神経炎の検査方法については主に、問診や温度刺激検査、画像検査などがあります。この病は経過などに特徴があるので、とても問診が役立ちます。温度刺激検査に関しては、耳に水やお湯を入れると眼振が起きますが、前庭神経に障害があると、眼振が現れなくなります。画像検査では、他の病気ではないのか、MRIやCT検査によって調べます。
主な治療方法
前庭神経炎の治療法は1~2週間の短い期間の場合、めまいが強いのでとりあえず安静にすること、まためまいへの点滴、もしくはステロイドの投与などが一般的です。 慢性的に続く場合は基本的に薬をのむことが多いようです。内容はビタミン剤や代謝を良くする薬、めまいに対する不安をなくす薬などです。めまいが治まってきたらその後は適度な運動するのが重要です。
前庭神経炎の初診に適した診療科目
前庭神経炎に関連する病名