鼻茸 ハナタケ

初診に適した診療科目

鼻茸はどんな病気?

鼻茸とは、鼻の粘膜の一部が炎症によって腫れて、鼻腔内に垂れ下がったものをいいます。
そのキノコのような形状から鼻茸という名前がついています。
鼻ポリープとも呼ばれ、慢性副鼻腔炎の人に多くみられます。
鼻づまりや匂いを感じづらくなる原因になりますが、腫瘍ではなく、がんのリスクが高まることはありません。

主な症状

鼻茸は小さいうちは症状が出ないので気づかないことがほとんどで、ある程度の大きさになると鼻づまりの症状が出て、鼻の入り口から見えるようになります。
鼻の天井の部分に鼻茸ができると匂いを感じにくくなります。
また、慢性副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎の人に多くみられるので、それに伴い、鼻水やくしゃみなどの症状が生じやすいです。

主な原因

鼻茸は鼻に出来る良性のポリープです。これが発生する原因は分かっていませんが、アレルギーや細菌感染が関わっていると言われています。
アレルギー物質や細菌などによって鼻腔の粘膜が刺激され、好中球や好酸球などの炎症細胞が集まります。すると、炎症細胞からヒスタミンが分泌し、それがさらに鼻の粘膜を刺激します。
これによって粘膜の血管が膨張し、その一部分がキノコのように突出し、本症になると言われています。

主な検査と診断

鼻茸の検査方法とは、一般的には視診と画像診断の2つが利用されています。
視診とは鼻の内部を鼻鏡で観察するものであり、内部を直接見ることですぐに発見することができます。
また画像診断の場合には、CTのような断層撮影を行い、またはMRIによる磁気画像を撮影して、それらの画像を見た上で、鼻腔の状態をしっかりと細部まで見てみることで、症状の詳細を観察するのです。

主な治療方法

鼻茸は良性のポリープなので切除する必要はありませんが、重度の鼻づまりや、臭いの感覚もわからなくなるなど生活に支障が出るようになった場合、治療法として保存的療法と手術療法があります。
保存的療法は局所ステロイド剤を鼻に噴出し、副鼻腔炎を併発している場合は抗生物質と並行して内服します。
手術療法は保存的療法で治癒しなかった場合に行います。鼻粘膜に局所麻酔をしループ状の針金で締め付けて摘出する方法です。