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今回は『腸の蠕動運動(ぜんどううんどう)で便秘改善!』をご紹介させて頂きます。
美と健康のカギは腸にあり
腸の「蠕動運動(ぜんどううんどう)」とは、消化した食べ物を、腸が収縮・弛緩(伸びたり縮んだり)をくり返して腸内を移動させ、体外へ排出する動きです。1秒間に1cmのスピードで食べ物を動かしています。
蠕動運動が活発であれば、便通はスムーズになり、蠕動運動が低下すると便秘や下痢の原因にもなります。「美と健康のカギは腸にある」といわれます。腸の働きが活発でないと、免疫力は低下し、病気にかかりやすくなります。また、美容においても肌荒れやお腹が張るなどの症状があらわれます。
自分の意志では動かせない?
腸の動きは「平滑筋(へいかつきん)」と呼ばれる筋肉によって実現されています。平滑筋は、手足などの筋肉と違い、自分の意志で動かすことのできない筋肉です。それはつまり、蠕動運動の働きは、私たちの意志では動かすことはできないということです。
蠕動運動をコントロールしているのは「自律神経」です。なかでも腸の働きを活発にするのは「副交感神経」です。副交感神経は、体を回復している・休息している・リラックスしているときに働く神経です。
昔から「食事はリラックスして摂りましょう」と言われるのは、副交感神経の働きによって腸から栄養を吸収しやすくするためです。反対に、私たちは、ストレスや強い緊張状態を感じると、蠕動運動は鈍ってしまいます。
「よく寝る」そして「焦らない」
蠕動運動は、自律神経の「交感神経」と「副交感神経」がバランスよく働くことで活発になります。自律神経のバランスを整えるには、規則正しい生活が基本です。
規則正しい生活というと、食生活の見直しや運動不足など改善したいところは誰しもあるでしょう。それでも、大事なポイントは
(1)睡眠時間を十分にとること
(2)焦らないこと
です。まずはこの2つからはじめてみましょう。
寝るまえに「腸のストレッチ」を試してみる
腸の蠕動運動を活発にするには、ふだんより水分を多めに摂る、野菜など食物繊維のある食べ物を摂取することが大事です。それに加えて、寝るまえに、大腸をとりまく平滑筋のトレーニングがおすすめです。
<体をひねる運動>
座った姿勢で、上体を左右にひねり、5秒間キープします。体をひねる運動は腸を刺激して、蠕動運動を促します。
特に、デスクワークなどで腸が縮こまった姿勢を長時間続けている人は、次のような「腸を伸ばす」ストレッチがよいでしょう。
<腸を伸ばす運動>
うつぶせになり、手で体を支えて上体を起こします。その状態を30秒キープします。その姿勢のまま、深呼吸をすると、副交感神経が高まり、蠕動運動によい効果があわられます。