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今回は『ギョウザみたい! 耳の上が腫れる「耳介血腫」とは?』をご紹介させて頂きます。

ギョウザより、カリフラワー?

柔道、レスリング、ラグビーの選手や、相撲の力士の「耳」が腫れてギョウザのように変形している様子を見たことはないでしょうか? あれは「耳介血腫(じかいけっしゅ)」という耳の外傷です。医療機関では「 カリフラワー耳」と呼ぶそうです。

耳介とは、耳の穴から外側に出っ張っている部分すべてを言います。耳殻(じかく)という言い方もします。「耳介血腫」は、外からの刺激によって内出血を起こし、耳介の皮膚の下、軟骨、軟骨膜のあいだに、血液が溜まる病気です。

耳への強い圧迫、摩擦、打撲(打ち付け)などの刺激がくり返されて起こります。耳介は、皮下組織が薄いため、外部からの刺激が加わると簡単に内出血を起こします。「スポーツ外傷」ととらえる見方もありますが、オートバイなどのヘルメットによって発症するケースもあります。

いきなり「コブ」があらわれる

発症当初は、耳介の前面に軟らかい腫れが見られます。やがて耳介の上半分に内出血のような色をしたコブが急に発生します。コブのなかに溜まった液体は、はじめは赤色ですが、しだいに黄色の透明な液体に変化します。耳介に腫れが見られたときは、できだけ早く耳鼻咽喉科や形成外科を受診しましょう。

軽い症状であれば、耳介への刺激を避け、冷湿布を貼るなどの処置で、自然に治ることがあります。腫れがひどいときは、患部に針や注射器を刺して、なかの血液を外に出します。血液を抜く治療は1回で終わるケースはまれで、2、3度は通院すると考えたほうがよいでしょう。

再発防止には「圧迫固定」が大事

血液を抜いたあとは、耳介をガーゼタンポンで圧迫固定しておかなければ再発する恐れがあります。軟骨膜炎(耳介軟骨を包む軟骨膜が炎症する病気)などの感染症を防ぐために、抗生剤が処方されるでしょう。

血液が固まって十分抜けないときは、耳の皮膚をわずかに切開して血液を抜き取ります。腫れが治まったあとは、柔道、レスリング、ラグビー、相撲などの競技は、少しのあいだお休みして安静にするのがいちばんです。そのまま競技を続けていると、完治するのはなかなか難しいでしょう。

再発が多く、腫れたまま硬くなりやすい

耳介血腫は「再発すること」が多い病気です。腫れ、コブ、血液の抜き取りを何度もくり返すと、最後は膨れた状態で硬くなり、いわゆる「カリフラワー耳(ギョウザ耳)」に変形します。変形した耳を戻すには、形成外科で耳を整形する外科手術が必要です。

耳介血腫を予防するには、ヘッドギア、ヘルメットなどを装着して、耳介を守るようにします。競技の前に、耳介をよくマッサージして、耳介を柔らかくするのも予防策としては有効な手段です。

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